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迷い 5
シャワーを浴びながら、アキは思っていた
『どうして古田さんと付き合おうなんて思ったんだろう…
もう、終わりにした方がいいのかな…』
この半年、何度こう思ってきたことだろう…
それなのに、別れる決心まで気持ちがいかない…
それは一体どうしてなのだろうか…
バスルームから出ると、ベッドには古田がいた
「アキ、 おいで…」
アキは古田の言葉に操られるかの様にベッドへ…
こうして、アキはまた古田に抱かれる…
もう何度、こうして抱かれたのだろうか…
古田に抱かれるたびにアキが感じるもの
それは虚しさだった…
抱かれていても、愛されていると感じた事は一度もない…
それは、自分が古田を愛していないから…