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年下の上司 19
アキはあのドキドキを思い出した。
今はこんなに目の前に課長がいるのに、ドキドキする事はない。
『頼りにされてるなんて…
私は皆の姉代わりだったりしますからね』
エレベーターのドアが開く
『課長、お先に失礼します』
アキは頭を下げた
「僕も星川さんを頼りにしていますから」
エレベーターのドアが閉まった…
アキの頭に浮かんでいたのは、課長の笑顔
少年の様なあどけない笑顔だった
課長と言えども、まだ二十五歳…
大人と言うにはまだ少し早いと感じる年
何だかあの笑顔を見て、アキは癒された気がした…
年下の上司…
これもまた、面白いのかも…