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年下の上司 15
京田は笑っていた
「俺も分かんねーな
何でここに居るのか…
まっ、会社は楽しいけどな」
『先輩は気楽でいいよね…
私はプロジェクトのメンバーなんて気が重い
それでなくても抱えてる仕事多いのに…』
アキはため息をつく
「星川は頑張り過ぎなんだよ
もう少し力抜いてもいんじゃないのか」
『それが出来ればね…』
そうなのだ…
アキはこの三年、仕事はめちゃめちゃ頑張って来た
三年前のあの日以来…
アキはあの人を忘れるために…
辛さや寂しさを仕事で埋めようとして来た
いまだに過去を引きずり続けているのだ…