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空白の三年 7
一志が居なくなってからの三年…
一志に裏切られたと思い続けて来た
そうでも思わないと、生きて行けなかった…
寂しくて、悲しくて、辛くて…
仕事を辞めて、一ヶ月も部屋にこもった…
誰も信じられない…
誰にも会いたくない…
一志と一緒に暮らした部屋で、携帯電話を握りしめて泣き続けた…
酒に溺れた…
そして、怒りと共に、一志とお揃いの携帯電話が砕け散った…
砕け散った携帯を見て思った…
アキと一志も、こんな風に砕け散ってしまったのだと…
そして、携帯を新しくした
その時に決めた
一志の事は忘れようって…
引っ越しをして、新しい会社に入り、新しい生活が始まった