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空白の三年 6
一時間ほど経っただろうか…
アキは起き上がり、タバコに火をつけ、バルコニーに出る
空を見上げて、ため息をつく…
思い出せば泣けて来る…
めちゃくちゃな生活をしていたアキ…
そんなアキのそばに居てくれたのは一志…
一志はアキにとって、頼りになる兄の様な存在…
高校の時からずっとそうだった…
悩みを聞いてくれた…
寂しい時はそばに居てくれて、励ましてくれた…
周りは色々言ってたけど、アキは一志を一人の男としては見て居なかった…
そして、一志は卒業して街を出た…
その時、アキは泣き続けた…
一人ぼっちになったから…