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素顔 17
話を変えるにも変えれないこの状況を一体どうしたらいいものか…
「僕も聞きたいですね」
ワインを注ぎながら、サラッと言っちゃった課長
"課長まで…、勘弁してよ…"
でも、言わなければ収まらないこの空気…
『えーっとぉー、そのー、好きなタイプは…
やっぱりイケメンかな…』
「やっぱりイケメンなんだっ!」
「面食いってやつですねっ!」
何故か盛り上がる…
アキは大きなため息をつく…
目の前に彼氏が居ますなんて、口が裂けても言えない…
「課長の好きなタイプを教えて下さい」
課長はワインを注いで歩き、女子社員に引っ張られて席に戻った