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素顔 7
どんな事があっても、仕事の忙しさは変わらない
あっと言う間に時間は過ぎて、夕方五時-
女子社員は、時計が五時を指した途端に元気がみなぎる
「あぁー、仕事終わったぁー!
ねっ、化粧直しに行こうよ」
「今日は思いっきり呑もうねっ!」
賑やかな女子社員を見て、ゆいが嫌味を言う
「やだよねぇー
たいした仕事もしてないのに、仕事が終わると元気になるんだから」
『ゆい…、そんな嫌味を言うから、おばさん扱いされるんだよ
私達も用意して行かなくちゃ、六時からだからね』
「ちょっとぉー
誰がおばさんなのよ、失礼なっ!
私はまだニ十七なんだから」
『はい、はい…
私も二十七ですよ…』
と心の声がする…