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縁(えん)(s)

作者: タマネギ

どうして宇宙は

そこにあるのでしょう

光も届かぬ

果てしもない広がりを


見つめているほど

自分の小ささや

泣いたり笑ったりの

日々もかすんでゆく


記憶に残るのは

わずかの場面だけ

きっとその瞬間に

人は宇宙へ刻まれる



どうして時間は

流れてゆくのでしょう

伸ばした指先を

すり抜けてゆく日々


過ぎてゆくほどに

言えずにいた願いと

抱えてきた無力さが

ほどけて消えてゆく


そっと立ち止まれば

夜の片隅には

もう会えないはずの

君の面影も流れてゆく



どうして命は

つながっているのでしょう

愛という意味を

伝え続けたくて


勇気や情熱や

自分らしささえも

抱えてきた孤独ごと

未来へ渡してゆく


深い闇の奥で

ひそかに揺れる息は

光さえ越えてく

無償の愛を生んでいる



どうして私は

歌っているのでしょう

泣いたり笑ったりの

心に触れてほしくて


始まりの理由を

忘れてしまった今

終わりの理屈にも

気づかないまま歌う


そこにある宇宙の

果てしなきその端は

すべての心の

一番奥へ触れてゆく



どうして夜空を

見つめているのでしょう

星のまたたきは

可能性に揺れていて


見つめればまた

意識の奥深くで

夢や希望のある

世界に託されてゆく


雲がたなびくように

光が降りてきて

そうか  縁だけが

宇宙を形にしている

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