表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

153/187

短い手紙

ミレイアはベッドに座り、今日のベルトランからの告白を思い返していた。

「あれは、びっくりしたな……」

告白のことは、誰にも話していないし誰かに伝える予定もない。

レオンに伝わったらいらない心配をかけそうだしね。


「そういえば……」

朝から図書館に行くことにした理由を思い出す。


毎晩届く不思議な手紙に

"朝から図書館に行って"

と、具体的なメッセージが書かれていたからだった。


もしかして、ベルトランさんに会わせたかったの……?


まだ見ぬ差し出し人に語りかけるように、胸の中で呟いた。


そのとき、今晩の手紙が、ふわりと柔らかな光を帯びて宙に現れた。


【ミレイアへ】

告白には裏がある

でも悪くないから心配いらない


「……一体、何を言いたいの!」

思わず声を上げる。


普段の手紙は、仲間を大切に、無理せず頑張って、といった労りの言葉が中心だ。だけど時々具体的な指示があったり、今日のようによくわからないメッセージが届くこともある。


もう少し長い手紙をくれればいいのに。文字制限でもあるのかしら……


ふと、先日の研究院で徹夜した夜のことを思い出す。あの夜も手紙は届いたのだろうか。

次の日、目を覚まさなかった夜には、ノエルが手紙を受け取ってくれた。すぐ目を覚ますから側にいてあげてという内容だったとかーー


考えを巡らせているうちに、手紙の文字は柔らかな光となって消えていった。心地よい眠気が全身を包み、ミレイアはゆっくりと目を閉じた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ