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決戦の後

優勝のレオン、準優勝になったアゼルとユリウスが表彰を受ける中、ミレイアはクラリスと共に闘技場の出口へ向かっていた。


「まさか、学園の大会であんなことが起こるなんて……」

クラリスは声を震わせながら、涙ぐんだ目で言った。

「殿下もミレイアも無事で、本当に良かったわ」


ミレイアは少し俯き、ディクシーが放っていた邪悪な魔力を思い出して身震いした。

「かなり危険な薬物だったみたい。あのまま暴走が続いていたら、彼も命を落としていたかもしれない」


「ディクシーは、どうやらこのまま退学処分になるらしいわ。本来なら、王族を殺しかけた罪で法的処分も免れないはずだけど……学園内の決闘大会で、多くの来客の前だったから、大事にはしたくなかったんでしょうね」

クラリスはため息をつき、心を落ち着かせる。


「この後、クラリスは一度、寮に戻るの?」


「ええ。2時間後に社交パーティーが始まるから、準備をしないと。婚約者のリオネルが迎えに来ることになっているの」

クラリスは曖昧な笑みを浮かべた。


「わたしも寮に戻るわ。ノクシアから両親が来ているから……。もしかしたら、ノクシア領に連れ戻されそうになるかもしれないけど……わたしは逃げない。頑張ってみる」


ミレイアの言葉に、クラリスは少し戸惑ったように眉をひそめた。

「……ん?よくわからないけど、頑張ってね」

そう言うとクラリスは、軽く手を振ってその場を去っていった。


入れ替わるように、フローラがミレイアの隣に静かに立つ。

「では、ミレイア様。参りましょうか」

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