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狼とドライアード 12(シルバーバックの話)

シルバーバックの話:


 スウィフトの隊が帰ってくるまで他の小隊は駐屯地で待機、という命令がファングからでていた。待機というのは非番ではないから酒を飲む奴はいない。


だが、まあ酒場に行ってカードをしようという奴はいる。いい例が、オッドアイだ。


「よう、シルバーバック。カードをしに行かないか?」


「カードはしない。考えたい事があるんだ」


「イオの事か?行って聞くのが一番だぞ」


「どこにいるんだ?」


「酒場で、片づけをしている」


俺は気が咎めて、やっぱり行かないと断った。


「お前が遠慮して行かないと俺が行きづらいんだよ」


「部屋にいろよ。待機っていうのはそもそもそういうものだろうが」


「俺は部屋が嫌いなんだよ。寒くって酒場にいく気にもなれない日は別だがな」


結局オッドアイに引っ張り出されて外に出る事になった。まだ考えがまとまっていなかったのだが。



ディックの酒場に行くと、ヒルダとイオが座って一休みしていた。ヒルダは”壊した”などと言っていたが、大した事をしたわけではない。


テーブルの上の酒がひっくりかえったとか、椅子が壊れたとか、テーブルが壁にたたきつけられたとか、その程度だ。

 

 ファングが帰ってくるまで哨戒は中止、兵は皆待機との事だったので、念のため、ディックに酒を売らないよう頼んでおいた。オッドアイがぶつぶつ文句を言う。


俺達の後から他の”部屋が嫌いな”人狼達もやってきた。呼集があった時に備えて武装をしている。


 もしエルンシア側からの攻勢があれば、イオに構っている暇はなくなる。安全なうちに駐屯地から出ていってもらわなければ。

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