プロローグ
オリジナルは初めて書きます。ファンタジー大好きです。
鬱展開&キャラ死亡あり。
あまり長くはならない予定ですので、気が向いたらお付き合いいただければ幸いです。
流血表現がある予定なので”残酷な描写あり”のタグにチェックをいれておきますが、何というか、とても残酷な表現は含みません(あくまで筆者の主観ですが)
※完結にあたって、プロローグを付け加えました。それから第一話が二話分繋がっていたので、二つに分けました。数字がずれてしまって申し訳ありません・・・。
「いいかい、ファング」と、ヒルダが偉そうに言った。
「隊の人狼は皆、私の事が好きなんだよ。シルバーバックも、オッドアイも、ベアードも、スウィフトもみんな」
ヒルダはそこで言葉を切った。緑色の目をぎらぎら光らせて俺を睨んでいる。
「あんた一人の力で部隊がまとまっていると思ったら、大間違いなんだ。私だってそれなりに気を配っているんだよ。わかっているのかい、ファング隊長殿?」
俺はヒルダに部屋から出ていけ、と言った。
ヒルダはかんかんに怒った。足を踏みならす。
「あんたが負けを認めて謝らない限り、戻って来ないからね。絶対だよ」
そう捨て台詞を残して、ヒルダは出ていった。
俺は気分がくさくさしたので、酒場に行く事にした。
酒場に行くと、オッドアイとシルバーバックが飲んでいた。こいつらは今日まで当番で明日から非番だ。
「派手な喧嘩だったな」と、シルバーバック。
「ヒルダの啖呵はいつも思い切りがいいぜ。ありゃあ、本気で言っていたな。どうするんだ、隊長殿?」
「放っておいてくれ」と、俺は答えた。明日偵察に行くから、深酒はできないが少し飲まないとやってられない・・・。