魔王城の鍛治屋
私達は魔王城の複雑な道を歩き、何とか鍛治屋へたどり着いた。
「ここが鍛治屋で間違い無いな」
私達は鍛治屋の扉を開き、中へ入る。
「珍しい装備品だかりだな···」
「だな」
私達が商品棚に並べられている装備品を見ていると、奥から私達を呼ぶ声が聞こえる。
「お客さん···ですか?···でしたら奥へどうぞ」
声が聞こえる方へ行くと、そこにはかなり珍しいと言われる❬軟体人族❭の女性が武器を鍛えていた。
「うお!?❬軟体人族❭!?」
「ひゃっ!?」
急にクルシャが大きい声をだしたので、店主が驚いてしまう。
「いきなり叫ぶなクルシャ!店主に失礼だろう」
「すまん、珍しかったから··つい」
「い、いえ··お気になさらず···」
「(でも確かにクルシャが驚くのも分かるな)」
❬軟体人族❭とは❬軟体族❭の亜種のような存在である、❬軟体族❭とは冒険者の間では主に❬スライム❭と呼ばれるモンスターの事である、そして❬軟体人族❭は❬スライム❭が人の姿をしたような個体の事だ。
❬軟体人族❭が世界的にも珍しいと認識されている理由は、その出生率と生息地によるものだ。
まず出生率が平均的に言えば1/1万と、見て分かる通りかなり低い、そして生息地がここ魔界だけというのもある。
❬軟体人族❭の食べれる物もここ魔界の異様な魔力を大量に吸収した食材だけなので、ここ以外の場所の食材を摂取すると、この種族しか持たない特殊な状態❬破壊形態❭になって辺りを破壊して回るか、衰弱死してしまう。
これら事から❬軟体人族❭は珍しいと認識されている。
「あの··魔王様からお話は聞いてます···どうぞお好きに見て···」
「わかった、では見てみるか」
「おう、じゃあ私は防具を見て来る」
私は少し周りの装備品を見終えると、店主の方を向いて椅子に腰掛け、店主を眺める。
「(うーむ見れば見る程不思議な身体だ···)」
「?····」
「(食べ物を食べたらどうなるのだろうか···やはり見えるんだろうか?)」
「??····」
「(考えれば考える程に興味が湧くな)」
「····あ···」
「(身体があんなに粘液まみれなのにどうして金槌を持てるんだ?)」
「··あ···あの·····?」
「(まず臓器が見当たらないがどういう事なんだろう)」
「·····そ····そろそろ···」
「(風呂はどうやって入るんだ?そもそも入浴する必要があるのか?)」
「あ、あのっ!!!」
「ん?どうした?」
「ずっと見られるのは··さ、流石に恥ずかしいです····」
「!···すまなかった、確かにその格好は裸と同じようなモノだったな」
「は、はい···」
私はその場を離れ、装備品を見て回る。
やはり魔界の鍛治屋なだけあって、どの装備も売れば一財産築けそうな素晴らしい物だ。
その後、広い店内に並べられた装備を見ていると、もう日が沈む時間帯となっていた。
「よし、もうそろそろ行くか」
「そうだな」
私達が帰ろうとすると、店主が声掛けて来た。
「あ、あの···異世界人と戦う時のために···これをあげます」
「良いのか?」
「はい··これはエンチャントしてあるネックレスです」
「エンチャント?···一体どんな?」
「間接ダメージ無効です」
「!!··本当に、こんなに良い物を···良いのか?」
「はい、だってアナタ達はあの魔王様が認めた人間なんですから···」
「?···まぁ、ありがたく頂くとしよう」
「ありがとな!」
「どうぞお気をつけ下さいね」
こうして私達は店主別れ、明日備えて指定された
寝室へ向かうのであった。
短っ




