絶景
その小さな炎は一瞬で燃え広がり、この白い世界を燃やす。
炎に焼かれ、この白い世界が少しずつ崩壊して
いく。
私は静かにこの世界の崩壊と、脱出できるその時を待つ。
「クルシャは無事に脱出できただろうか····」
すると、目の前に光の魔法陣が出てきた。
「ここに入れば良いのか?」
私は魔法陣の中に入る、すると魔法陣が輝き初め、私を転移させる。
『よくぞ···生きて帰って来ました··人間よ』
そこには❬光の神❭が待っていた。
「すまない··あれから··何年経った?」
『アナタがいた空間はこことは時間軸が違いますので、こちらの世界はまだ1分しか経ってませんよ』
「???···そうか··クルシャはどこに?」
すると❬光の神❭が私の後ろを指差す。
そこには一つの魔法陣があった。
『もうすぐアナタの仲間も来ますよ』
魔法陣が激しい光を放つ。
するとそこには、クルシャの姿があった。
「おぉ!?···あ、あれから何年経ってる!?」
クルシャが私と同じ反応をする。
❬光の神❭が時間についてクルシャに説明する。
『二人共、本当によく帰って来ました···』
「まぁ、ギリギリだったがな」
「私もだ」
『では約束通り、光の力を与えましょう』
❬光の神❭がそう言うと、私達の頭上から光が差した。
私達の身体の内側にその強大な光の力が、流れ込んで来るのが分かる。
「こ、これは···なんという···」
『これでアナタ達は今、神々の光の力をその身に宿しました』
「感謝する···」
儀式が終わった所で、私がふと思った事を❬光の神❭に聞く。
「光の力というのは、我々が使っているような光魔法とは違うのか?」
『えぇ、まず人間がその身に宿せる魔法の許容レベルがは神々から見た、中級魔法までですかから、転生者が使っているような魔法も全て中級です、今私が与えた力は我々、神々のみが持つ力です』
「じゃあ、何で今私はその力を持てているんだ?」
『それは、アナタ達がこの試練を達成して❬神に近い存在❭になったからですよ』
「!?」
『あまりこのことを考えると、熱が出てしまいますよ』
「そ、そうだな···考えるのはここまでにしよう」
「おいメア、それより私達は❬聖水の滝❭に用があんだろ?」
「!··そうだった、忘れていた」
『この先に❬聖水の滝❭があります、そこでゆっくり疲れをとりなさい』
私達は傷の回復のために❬聖水の滝❭へ向かう。
すると遠くから白い湯気が見える。
「おぉ、ここが···」
「❬聖水の滝❭か···」
見た感想はただ一言、❬絶景❭だ。
白い湯気に、辺り一面に咲く美しい花、その周りを覆う大自然、透き通る聖水、この山からの素晴らしい眺め、滝の水飛沫、そこにでる美しい七色の虹。
「·········」
「·········」
私達はあまりの美しさに、言葉を失う。
私達はしばらく見とれた後に、やっと入浴の準備を始める。
「わかってると思うが、クルシャが先に入って遠くに行く、その後に私が入る···いいな?」
「おう」
そして私達は服を脱ぎ、入浴の準備をする。
私がふと気になり、クルシャの方を見る。
「!···········」
「?··どうした?」
私は、もう一つ美しいモノを見た。
短くて、スミマセン!!!!!