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追放騎士メアの交響詩  作者: 白木 はる
19/42

東の大鉱山『3』

私達は鍛治屋と思われる人物に加勢した。


「おいアンタ!私達が加勢するぞ」


その人物はクルシャを見ると少し驚き、こちらに声を掛ける。


「あぁ、頼む!」


私達は三人で、巨大な❬デーモン❭に立ち向かった。


『グオォォォォ!!!!』


❬デーモン❭が咆哮を上げ、私達に向けて巨大な手を振り下ろす。

私達は後ろへ大きく飛び、攻撃を回避する。

直後、私達がいた場所がデーモンの巨大な身体から放たれた重い一撃により粉々になる。


「あれは喰らったら一発でアウトだな」


まだ装備も満足に揃えられていない私達では、喰らったら致命傷は避けられないだろう。


『ゴアァァァァァッ!!』


デーモンが口にエネルギーを溜め始めた。

一気にカタをつけるつもりなのだろう。

私達はそれぞれ防御スキルを発動し、攻撃に備える。


「❬多重結界❭!」

「❬アイスシールド❭!」

「❬岩壁❭!」


デーモンの口から、熱線が放たれる。


「ぐぅぅっ!」

「くっ、耐えろーーー!!」


あまりの高温に、私の頭鎧の一部が溶けて中に熱気が入り込んで来た。

顔の一部が焼けるのが分かる、これ以上この攻撃を耐えると私の身体が持たないだろう。


「攻撃を逸らすぞ!」


私達はゆっくりと攻撃を逸らす。

デーモンは攻撃を逸らされた事に気付き、標準を再び合わせようとするが、私達がバラバラな方向に走っていたので、熱線の攻撃は諦めて背中から岩石を飛ばし降らせて来た。


「❬流水斬撃❭!」


鍛治屋らしき人物がスキルを発動し、デーモンに向かって走り出す。

その人物の太刀と手足が水を纏う、走った場所に流水の軌跡ができる。


『ガァァ!!』


デーモンは巨大な腕でその人物を襲う、しかしその人物は降ってくる無数の岩石とデーモンの攻撃を回避しデーモンの腕に飛び乗り、太刀を振る。


「はぁっ!!」


その一撃で、転生者の一撃も通さない硬い堅殻を破り、肉を切り裂く。


『グオォォォォ!!??』


デーモンは初めての痛みに思わず声をあげる。


「私達もこのチャンスに乗るぞ!」

「おう!行くぜ!」


私達もその人物に続き、デーモンの巨大な腕に飛び乗る。


「❬アイススピア❭!」

「❬エクスプロージョン❭!」


クルシャが大剣をデーモンに突き刺し、体内に向けて爆破魔法を唱える。


『グオォォォォォォォォォォ!!!???』


体内で爆破した事で、堅い外殻に亀裂が入る。

そこに私の氷の槍を撃ち込んで、その氷の槍を爆発させる。

デーモンの堅い殻は殆ど壊れてしまった。

そこにその人物がトドメを刺す。


「❬菊一文字·流水❭!!」


そのスキルで巨大なデーモンの首を、一刀両断する。

デーモンは絶命し、マグマに沈んで行った。

すると、その人物がこちらを見て挨拶をする。


「手伝ってくれてありがとな!!」

「いえいえ」

「気にすんな····ところで人間違いだったら悪いが、アンタ帝国の鍛治屋か?」

「あぁそうだよ、もしかしてお客様かい?」

「アンタの店に行ったら空いてたんだよ」


すると鍛治屋はゲラゲラと笑った。


「いやぁ、まさかこんな危険地帯まで私を探しに来るなんて、そりゃあ迷惑かけちまったな!」


すると、鍛治屋は私の頭鎧を見て急に焦る。


「おいおい、アンタ!頭鎧に一部穴が空いてんじゃねーかよ!」

「ん?あぁ、さっきの熱線で少し顔を焼かれてしまってな」

「それ、放っておくとかなり不味いぞ!普通の方法じゃ治らないし!」


鍛治屋は少しだけ何かを考え、また話し始める。


「ここから少し先に私の故郷がある、そこにある特別な薬草があるから、このお礼も兼ねて連れてってやるよ!」

「良いのか?すまないな···」

「おら!速く行くぞ!」


こうして私達は、私の傷を治すために鍛治屋の故郷へ向かうのであった。








この時、既に私達は冒険者登録試験の結果発表に行けていないため、無事に失格となったのであった。

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