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追放騎士メアの交響詩  作者: 白木 はる
13/42

再開

二人が馬車で、帝国へ向かっている途中の草原で

なにやら怪しい人影が見えた。


「クルシャ、あれは魔王が言っていた問題の転生者では無いか?··」

「!··確かに間違いねぇ、おい!運転手、この先に危ないヤツがいるから、ここで待ってろ!」

「え、えぇ!?でもアナタ達はどうするんですか?」

「あ?その危ないヤツを排除するんだよ」

「だ、大丈夫なんですか?」


馬車の運転手が心配する。


「心配はいらないぞ運転手、だから急いでそこらの物影に隠れていると良い」

「分かりました、ではお気をつけ下さい···」


こうして運転手を隠れさせて、私達二人は問題の転生者がいる場所へ向かった。

転生者の近くに来たが、やはり魔王が言っていた

狂化した転生者で間違いないようだ。

すると狂化の転生者がこちらに気付き、黒ずんだ神器を出した。

よく見ると、その転生者はミラトに入国する時に話した少年だった。


『ウアアアアアアア』


その少年が明らかに人間のモノではない、咆哮を上げこちらに攻撃を放って来る。

少年の神器から放たれた一撃で、そこに大きなクレーターができる。


「おいメア!こいつの攻撃を帝国の反対方向に反らさないと、まずいみたいだぞ!」

「あぁ、分かっている!何としても反らすぞ!」


私達が話している間にまた少年が攻撃を放つ、

私達はそれを何とか反らす、反らした先の草原が

焼け野原と化す。


「これは避け続けても、いづれ甚大な被害が出るな、攻撃を仕掛けるぞクルシャ!」

「あぁ!」


私達は少年の攻撃の隙を見極めて、スキルを一斉に叩き込む。


「❬多重連斬❭!!」

「❬アイシクルレイピア❭!!」


クルシャの❬多重連斬❭が、少年を同時に4回も斬りつけ、私の❬アイシクルレイピア❭でさらに連撃を叩き込みつつ、氷属性で少年の動きを少しずつ鈍らせる。


「一旦下がるぞクルシャ!」

「おう」


その判断は正しかったらしく、私達のスキルを受けて怯んだ少年が激昂し、さらに魔力を込めて先程まで私達がいた場所を攻撃する。

そこにまた大きなクレーターができる。


「ったく、無茶苦茶な事しやがるな···」


私達に攻撃を避けられた事に気づいた少年は、こちらに向けてスキルを撃って来る。


『❬ファイヤバレット❭』


そう少年が唱えると、炎の玉が大量かつ凄まじいスピードで飛んでくる。


「❬ウォーターシールド❭」


水の盾で炎の玉を防ぐ。


「結構一撃が重いな···」


私は何とかして、攻撃を防ぎ切る。


「今度はこちらの番だ!」


そう言ってスキルを少年に向けて放つ。


「❬ライトニングスピア❭!」

「❬エクスプロージョン❭!」


私の放った光の槍はほとんどが少年に防がれてしまう、だがその後のクルシャの爆破魔法が少年に

直撃する。


「どうだ?··やったか··?」


すると私達の斜め後ろから、何かが高速で向かっているに気付く。


「!!後ろか!」


気付いた時には、私達は完全に少年の間合いに入っていた。


『❬バーニングソード❭』


少年がスキルを唱える。


「あっぶなーい!!!」

「!?」

「!?」


私達は、何者かに突き飛ばされる。

直後に大爆発が起きる、だがその人物は攻撃を完全に防ぎ切っていた。


「お、お前は···」

「そんな事より、今は目の前の敵に集中ですよ···騎士長!」

「···またお前と戦場を共にすることになるとはな」


その人物はやはり見間違いなどでは無く、騎士団のアンリであった。


『ヴァ!?···』


少年が攻撃を急に防がれて少し驚く。

その一瞬の隙を見逃さず、私達三人でスキルを少年に叩き込む。


「❬シールドバッシュ❭!!」


アンリがスキルで、少年を上空へ吹き飛ばす。


「❬メテオ❭!!」


私も上空に飛んでそのスキルで少年を斬り、同時にクルシャがいる所へ叩き落とす。


「❬鉱山割り❭!!!」


クルシャが少年にそのスキルを発動する、するとクルシャの大剣が青く光る、青い光を帯びた大剣を真っ直ぐ縦に全力で振るう。


『ガァァッ···』


少年の体は真っ二つになり、その後に灰となって

消えた。


「ふぅ、改めて久しぶりだなアンリ」

「あれからまだそんなに経って無いのに、私も久しぶりなだなって感じます」

「あれから騎士団はどうだ?」

「それが何とですね、スキルの使用が許可されたんですよ!」

「!!何だとあの帝国騎士団がか?」

「そうなんですよ!···じゃなくて!私は騎士長にしなきゃいけない事があるんだった」


そう言うとアンリ、はその場で土下座をした。


「騎士長が追放されたのは···騎士長が私のミスの身代わりなったからだって、最近知りました。お詫びする物も私は、持って無いので···ここで私の命で償います··」

「!?」


そう言うとアンリはナイフを取り出し、自分の

首を斬ろうとした。


「馬鹿な真似は今すぐ止めろ!!」


私は初めて、アンリを大声で叱り飛ばし、ビンタをする。


「っ!?···き··騎士長······?」

「私が庇ってやったというのに、何が死んで詫びるだ!?そんなモノは何の詫びにもならん!詫びたいと言うのならば、生きろ!」


そう言うと私はアンリのナイフを折って捨てる。

するとアンリが私に抱きつき、泣き始める。

アンリがこうして私に抱きついて泣いたのは、約

2年ぶりだ。


「まったく成長したのかして無いのやら···」


それから10分程アンリは泣いていた。

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