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情報をもとめて
さて、会いに行こうと決めたのはいいけれども、この魔女はどこにいるのでしょう?
手紙には居場所も地図もありません
すっかり読み飽きて内容を覚えてしまった本にはどこにも書かれていなかったし、王様や王妃様や、召使いからもそんなこぼれ話の一つもありませんでした
「そうだわ、書庫にまだ読んだことのない本がたくさんあるのだもの、その中にこの魔女様についての本があるかもしれない」
王女様はそういうといそいそと書庫へ向かいました
ずっとずっと入っていなかった書庫
扉を開けると、本の独特の香りが鼻をついた
天井までびっしり敷き詰められた本棚に、こんなにも読んだことのない本があるだなんて…と感動しました
そのとたんお外でバタバタと大きな風音がします
どうやら感動すると突風が吹くようです
これ以上は風車小屋が吹き飛んでしまう、と慌てて無心にもどり「感情をなくす呪いをかける魔女」について書かれた本を探し始めました