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小さな来訪者
感情のすべてを押さえつけるのに限界を迎えていたある日
この日は王女様の誕生日
でも、喜んでも災害が起こってしまう王女様にはプレゼントもお祝いの言葉もありません
あったとしても、それは毎年全く同じもの
そんな飽き飽きした祝い文句をもらって部屋に戻ると
窓辺に小さな手紙をゆわえつけた1匹の小鳥が飛んできていました
『まぁ!なんて可愛らしいの?!緑の羽根がとっても綺麗!』
その小さな来訪者にたいそう喜んだ王女様ですが、例によって気温が上がって来たのを感じると、感情を押し殺してその手紙を受け取るとそっとその小鳥を空に放ちました
手紙なんていつぶりでしょう
はやる気持ちを抑えて手紙を開くとそこには森に住む恐ろしい魔女について書かれてありました
その魔女の姿を見たものは皆、感情の全てを奪う呪いをかけられると言うのです!