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前向きな旅へ
飲みやすくなった甘い紅茶を吞み下すと、カップを見つめながらシャリーがいいます
「…そうだわ、原因なんて、考えてもみなかった。私のこれは、うまれつきで、仕方のないことだと諦めてた。その原因を考えることすら思いつかないなんて
…自分のことなのに、おかしいわよね」
「その原因をつきとめれば、もしかしたら、厄災なんて起きなくなる方法があるかもしれない、そうだろう?」
「そうね…そうよね。ああ、そんなことも思いつかなかったなんて、なんだか目が覚めたみたい!ねえ、ダリル。今からでも、旅の目的を変えてもいいかしら?感情をなくすという後ろ向きの旅から、原因を突き止めるという、希望の旅に」
先ほどの様子とは打って変わって、目に輝きを取り戻すシャリー
その姿を見ると、ダリルも嬉しくなります
「もちろんだよ、シャリー!今はとにかく、行こう王様の手紙にあったバレンシア国のローレルさんのことろに。何かを知っているに違いないよ」
そう、バレンシア国まではあと半日も歩けば着く距離まで来ていたのです




