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『原因』
感情をなくせば、自由にいられる
その願いだけで始めた旅
まさか、そのゴールだと思っていた場所が想像できないくらいの不幸に包まれていたなんて
旅をしてきたのは無駄だったの?
その思いは、すっかり肌寒くなった夜をさらに冷え込ませます
ぼんやりとついたあかりを見ながら、考えに耽るシャリーにダリルが話します
「ねぇ、シャリー。僕は君と旅に出て、君のそのエメラルドグリーンの瞳が新しいものを美しいものを映してキラキラと光るのがなんて綺麗なんだろうって思ったんだ。確かに君の感情は、何かを起こしてしまうけれど、僕はその何かより、君の瞳が輝きをうしなってしまうほうがずっと怖いよ」
ダリルははしばみ色のまっすぐな目でそう話します
「僕思うんだ。君が普通じゃなくなってしまった、その『原因』があるんじゃないかって。僕らは、うんと小さい頃から遊んでいた。たくさん喧嘩したし、君がお父様から大目玉を食らった時に、今と同じようにお城の隅でこうして肩を震わせて泣いていたよね。そのときは何にも起こらなかったじゃないか」




