見つからない、森
ですが、行けども行けども、お日様が昇らない日は無かったし、行商人や旅人、行き着いた村の人々に話を聞きましたが、だれも『陽の昇ることのない森』のことはしらないのでした
ある村の使っていない馬小屋を寝床に借りた夜
持っていた干し肉と、木になっていた果物、そして馬小屋の持ち主の親切な奥さんが差し入れてくれたジャガイモたっぷりのスープを夕飯に食べながらダリルに話しかけます
「旅に出てから結構経つけれど…、『陽の昇ることのない森』なんて全然見つからないわ。東はこっちであってるのかしら?」
「ちゃんとコンパスで調べているから、あっているはずだよ。でも、陽が昇る方向が東なんだから、そんなところなんて、本当にあるのかな…?」
もう諦めて帰ろうかと思ったこともなんどもありました
でも、今は感情を制御すればなんとかやり過ごせることがわかった2人ですが
そのことを両親や国民に伝えたとしても信じてもらえるのでしょうか?
シャリーの感情で、台風や大雨での川の氾濫、地震…これまでにあれこれ少なくはない被害を出してしまっています
神経質になっているお城の人々や国民たちに理解してもらうのは難しいかもしれません
そう簡単には見つかるまいと思っては居ましたが、ここまで情報の一つすら手に入らないとは…
つい弱気になってしまう自分を奮い立たせるために、シャクリ!と勢いよくオレンジ色の果物を皮ごとかじるシャリー
そのジューシーな果汁がぽとぽとと膝に落ちます
それを拭くためにタオルを取り出そうとリュックの底をゴソゴソとさがします
するとその時、手に不思議な感触がしました




