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スペースセンチュリープライマリースクール  作者: 林 広正
第一章 四人の出会い
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リスコ

 アラストン人はその擬態をリスコと呼んでいる。僕が実際に見た感想としては、透明人間って感じがしっくりくるんだけど、決して透明になっているわけではないんだ。背後や周りの景色を身体の表面に取り込んで周りと同化してしまうんだよ。

 モネーはリスコを使い、アピナの後を追った。アピナは全く気がついていないようで、セイナと二人トイレの中で会話を始めた。

 しかしトゥーリはバカ正直だな。大人たちの噂通りだよ。半魚族は疑うことを知らない。この星を占領されている現実にさえ気がついていないお人好しなんだ。

 アピナがそう言ったらしいんだが、それは半分は事実で、半分は勘違いだ。半魚族は優しい。けれどバカじゃない。

 トゥーリは本気でミカのことが好きなのかもな。ミカがトゥーリのことを好きだって嘘を教えてやっただけなのに、あんな反応をするとは思わなかったよ。しかし、噂ってのは恐ろしいよな。

 アピナのその言葉の真意は、すぐには分からなかった。ミカがトゥーリを好きだからと言って、トゥーリがアピナの言うことを聞く理由にはならない。その逆も同じだよ。誰が誰を好きになろうが、自由なんだよ。

 けれどその話を聞いたミカは、心当たりに気がついたんだよ。そういうことだったんだ。そう呟いた。

 その噂は、真っ青な嘘なんだけど、まるで真実かのように世間に広まっていたようなんだ。まぁ、大人たちを中心にではあるんだけどね。


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