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スペースセンチュリープライマリースクール  作者: 林 広正
第一章 四人の出会い
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学校

 僕は今、この学校に通って四年目だ。勉強はそれなりに楽しいよ。けれど今の一番の楽しみは、友達と過ごす時間だ。今はモネーとミカが一番の友達ではある。しかし二年前は違っていた。僕は一人で過ごす時間が多かったんだ。

 入学式の日、僕に友達はいなかった。空母での学校には、同じ年齢がいなかったんだよ。近い年代の子は何人かいたけれど、親の都合でみんな別の星に引っ越していった。この星で、長く暮らす人間は少ない。

 この学校でできた友達も、二年後にはいなくなっていた。その後も顔見知りなら何人もできたけれど、友達と呼べる間柄ではなかった。当時はミカもそうだった。

 空母での学校で遊んでいた頃は、同じ年頃の子なら誰でも友達だった。性別も種族も関係はない。一緒に遊んでいなくても、同じ空間にいるだけで友達になれたんだ。

 しかし、大きくなるとそうはいかないんだよな。学校の中では仲良く話をする相手も多いけれど、なぜだか友達と呼ぶのには抵抗がある。そんな相手が多いんだよ。

 モネーとも、初めはそうだった。正直僕には、その態度はさほど気にならなかった。僕は空母での生活が長かったから、政府軍の人間が偉そうにしているのには慣れていたし、その分の実力が伴っていないことも知っていた。モネーより酷い態度の政府軍の息子はいくらでもいるし、革命軍の息子にだっているからね。当然、娘にもだよ。


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