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スペースセンチュリープライマリースクール  作者: 林 広正
第一章 四人の出会い
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祖父

 シェルが消滅したのは、連合軍が開発をした星ほどに巨大な光線銃によるものだった。地球人の活躍により、その光線銃は消滅しているが、シェルを含めたいくつかの星が、その攻撃によって破壊され、消滅しているんだ。

 僕の父親は、当時はまだ生まれていなかった。母親も同様だよ。僕の祖父が、まだ子供だったけれど、すでに宇宙に飛び出し活躍していた。そのおかげもあり、僕の父親はこの世に生まれている。

 祖父のように宇宙で活躍をする人は少なかったが、宇宙に飛び出し生活をする人間は多かった。甲殻人は、環境適応力が高いんだ。

 甲殻人の肉体は、大抵の星に順応する。生き物が生存できる環境であれば、間違いなく生きていけるんだ。とは言ってもそれは、純粋な甲殻人ならでは話だよ。僕のように他の血が混ざっていると、そうはいかないこともある。火口人も地球人に比べれば頑丈ではあるから、僕が学校一丈夫な身体の持ち主ではあることに違いはない。

 祖父の活動は、今や全宇宙に知れ渡っている。当然のことだ。学校の教科書にも名前が載っているし、僕らの頭の中にはいつだって祖父が作った音楽が流れている。この学校をデザインしたのも祖父だし、宇宙船の開発も、ワープ航法を進化させたのもそうだ。この宇宙の始まりを記した物語を生み出したのも祖父だったりする。

 祖父の最初の仕事は、甲殻人として初の宇宙船を作ったことだ。しかもその宇宙船で勝手に宇宙に飛び出して行った。当時の世界でも当たり前に宇宙空間を行き来してはいたけれど、シェルはほんの少し文明が遅れていた。シェルには自国製の宇宙船どころか、空を飛ぶ道具すらなかった。後で知った話だけど、地球でさえ数千年前から空くらい飛んでいたっていうのにだよ。


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