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葉山湊の怒り


 あれは一体どういうつもりだ。森山には、かなり前から付き合っている女がいるはずだ。なのに……。


 ある時は俺を差し置いて夜の話なんてして。ある時は至近距離で──恋人の距離で会話して。まあ、それくらいならいい。


 だが今日のは何だ。試しに本棚の陰で話を聞いてみたら、「どんな女の子が好き」だと? まさか、沙也加にもその気があるのか。それに、森山の返答もだ。「大人びた」女が好きとは、殆ど隠す気ないじゃねえか。口調といい振る舞いといい、同じ学年で沙也加ほど大人びた女子がいないのは、あいつらもわかってるはずだ。


 一応、核心的なことは言っていないが……よくあんな婉曲な言い回しができるものだ。森山に至ってはそれで「いくつも経験してきたわけじゃない」なんて謙遜していやがった。あんな言い回しができるってことはどう考えても恋愛経験豊富だろあいつ。仁藤がいながら、なんて男だ。


 それに、沙也加もだ。俺にとっては沙也加が初めての恋人だったのに対して、あいつは処女じゃなかったからひょっとしてと思ったこともあった。しかしまさか本当に経験の少ない俺をからかっているのだろうか。だとしたら許せない。


 そして俺は、2人に復讐する術を知っている。

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