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しるし3(詩集)

五月のキャンバス

作者: さゆみ


初夏のファスナーを下ろすと

白い光は甲高く笑った

直視なんて出来やしない

慣れない眼は閉じてしまいなさい

とても危険だわ

偽りの香りが騒ぐ


虚ろげな褐色の影は惑う

湖水に浮かぶ白鳥は罪深いシロ

戯けた波紋が描くのは純粋なクロ

旅人はどこ吹く風の絵画に憩う

五月のキャンバス


輪郭のない雨粒を掴んで

君は心をつなげてゆく

優しさは単色ではつくれないと

喜びも怒りも哀しみも楽しみも

君は幾たびも重ね続けてゆく


夕空のときめきは儚くて

恋色は刹那に奪われる

黒鳥の翼が視界を染めて

冷んやりした光が生まれたなら

瞳を開ければいい 閉じたらいい

そこには何もないかもしれない

あるかもしれない


五月のキャンバス

君の感性を誰も否定しない






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― 新着の感想 ―
[良い点] 美しい文章ですね。ありがとう
2019/10/14 05:35 退会済み
管理
[一言] 拝読させて頂きました! 意見を述べさせて頂きます。 >初夏のファスナーを下ろすと 白い光は甲高く笑った から >虚ろげな褐色の影は惑う 湖水に浮かぶ白鳥は罪深いシロ 戯けた波紋が描くの…
[一言] こんにちは。読ませて頂きました。 》 優しさは単色ではつくれないと 喜びも怒りも哀しみも楽しみも 君は幾たびも重ね続けてゆく この言葉にとても惹かれました。 うまく表現できないのですが、…
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