始まり
初めての投稿です。最後まで読んでいただけると幸いです。
中村達也は、モニターの中で寝ながら、モニターの前で起きていた。
2XXX年、人々はモニターの前で戦争をしていた。今から130年前、今の世界の政治に不満を持つ人達が結託した。が、世界に対抗する財力を、彼らは持ち合わせていなかった。そこで彼らはコンピューターに目をつけた。そして100年かけて、ゲームの中で起きたことを現実にする装置を作り上げた。自分達だけ有利にできるようにしたかったが、その時間はなかった。政府側がきずきはじめたのだ。彼らはつかまる前にその装置を発動させた。
そして、今。人々はきれいに三つのグループに分かれていた。政府軍と反政府軍、そして、元の世界に戻ることをあきらめ、戦いをしない無所属だ。
達也は政府側の人間だった。政府軍は、14歳まで戦闘教育をし、15歳から兵士にする、という政策を取っていた。そして達也は今、14歳。来年には兵士になる。いまはまだ、戦闘教育をされているところだ。
一日が、始まる。
「おら、起きろ!」
上官の声がする。また、一瞬にして夜が明けた。
「点呼するぞー。達也」
「はい」
「キム」
「ハイ!」
「マイク」
「ハイ」
……
字幕変換され、なかまの声が文字で伝わってくる。皆、気合が入っている。もちろん俺もだ。
一日が、始まる。