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サイハテの島と世界の創造主

作者: 竹人

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 これは、とある島に住む少年と、それにまつわる語られることの無いお話である。


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 ある所に「カミサマ」がいました。神様ではありません。彼は全知全能の存在ではありませんでしたが、しかし神に近しいほどの強大な力を有していました。

 長い間することの無く暇だった「カミサマ」は、力を蓄えることによってある世界を作り出しました。その世界の名は「ミスティア」、神のヴェールと一滴の涙から創られた、一つの大きな大陸を持つ世界です。

 

 彼はミスティアに一粒の種を落としました。その種はすぐに大地に根を張り、芽を出し、あっという間に成長しました。その樹が光合成をすることで酸素を生み出し、動物の住める環境を作り出しました。

 それから長い年月が経ち、人間がミスティアに誕生しました。種を落とした後、あまりミスティアを見ていなかった「カミサマ」は、人間の誕生を喜びました。人間について知りたくなった「カミサマ」は、度々ミスティアに行き、人間と交流しました。


 交流を通してより人間を好きになった彼は、しかしこれ以上の交流ができないことを悟りました。世界を創るほどの能力を持つ彼は、ミスティアの人々から信仰の対象となってしまい、「カミサマ」から神様へと移り変わっていってしまったからです。「カミサマ」は世界への干渉が不可能になる前に、この世界が危機に陥ってしまわないようにいくつか対策を立てておきました。


 まず、自身の能力を少しずつ分け与えた15人の神族を作り、世界の観察を任せました。また、大陸から離れたところに小さな島を創り、自身の声を届かせる社を創りました。能力の干渉はできなくなりますが、声を届かせられることだけは確認しているからです。最後に島の奥に遺跡を創りました。そこに自分の知識をコピーした移し身を封印し、邪神やそれに属するものが世界に侵攻して来たときに目覚めるように封印をかけました。


 こうしてすべての準備を終えた「カミサマ」は、満を持して神様へとなりました。親族からの報告で島に移民が来たことを教えてもらい、島民たちに自分の存在を明かしました。そして、島民から頼まれ成人の儀の際に神託をすることになりました。今では恒例の行事となっています。


 そんなのんびりとした生活を送っていたある日、魔王とでも呼ぶべき存在が世界に誕生しかけていることを神族の報告で知り、どうしようか考えていました。ちょうどその日はある少年の成人の儀が行われる日でした。これ幸いと、神様は移し身の封印を解かせに行きました。少年は大陸に渡りたがっていたので問題ないと考えたのです。


 こうして彼と移し身の旅が始まりました。移し身が見たり感じたりしたことはすべて神様にも伝わってきます。初めてする旅に神様は柄にも無くどきどきしているのでした。


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 さて、このお話はここでおしまい。これからは、「サイハテの島と世界の秘密」をお読みください。

 お読みいただきありがとうございました。ご意見、感想などなんでもお送りください。感想の多さで次回作の創作意欲に違いが出るかも...。

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