第0話
チャイムが鳴り響き、ホームルームの時間の終わりを告げる。
「起立、礼」
「「さようなら」」
その掛け声と共に、教室から出て行き帰る生徒もいれば、教室に残り話をする生徒達。
だが、大半の生徒は直ぐに帰ろうとはしなかった。
何故なら今日は高校二年生最後の日。
いわゆる、終業式ってやつだった。
大半の生徒はこの後にやってくる春休みの計画を友人達と話し合っていた。
溜め息をひとつこぼし鞄掴んで立ち上がる一人の生徒。
身長は少し高めで、やや痩せ型の身体、ボサボサに伸ばした髪。
天城終夜は一人教室をあとにした。
終夜には友達がいない。
というより作ろうとしない。
彼、終夜には変わった力があった。
そして彼も自分のことで線引きをしていた。
《自分は人間と関わりを持ってはいけない》のだと終夜は自分に言い聞かせて生きてきた。
「バケモノである俺は独りがお似合いなんだよ」
自傷めいた笑みを浮かべ校門をくぐりきった時、終夜はふと立ち止まる。
両目を閉じ、何かを感じ取っているようだった。
数秒後、彼は駆け出した。
何かに引き付けられるかのように、ただ走り続けた。
彼を育ててくれた人がこの高校に無理やり入学させたのだが、いつまで立っても終夜は独りであり続けた。
学校での終夜は、授業中は起きているが、基本的に眠っている。
周りの人に話しかけられても大抵は無視か、一言二言で会話を切る。
そんな彼に友達なんて出来るはずがない。
勿論、彼もそのことを知っているし、ワザとしている。
彼が独りであり続けるのにはある理由があった。
それは、
彼が《バケモノ》だから。
彼、終夜には変わった力があった。
そして彼も自分のことで線引きをしていた。
《自分は人間と関わりを持ってはいけない》のだと終夜は自分に言い聞かせて生きてきた。
「バケモノである俺は独りがお似合いなんだよ」
自傷めいた笑みを浮かべ校門をくぐりきった時、終夜はふと立ち止まる。
両目を閉じ、何かを感じ取っているようだった。
数秒後、彼は駆け出した。
何かに引き付けられるかのように、ただ走り続けた。
その時新たな彼の運命は廻り始めた。




