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終わりからの始まり1

のどかに春の風が肌に触れ、桜が景色一体に舞い散る今日この頃、オレ涼風洋介は3年間通った桜田高校を卒業した。

しかし高校生活にはなんの思い出もなく、友達もできず3年間教室の隅でひっそりと過ごしてきたオレにとっては若干の後悔が残っていた。


「ハァー…オレが過ごしてきた高校生活は一体なんだったのやら…」


もっと自分から話しかけていたら、自分のコミュ力がもっと高かったら、自分になにか1つでも特質した才能があったら…


そんなことを考えてももう遅い。結局オレは凡人で行動力もなく、人に頼らないと何も出来ない。


(小学生くらいの頃はもっと誰にでも話しかけられていたのにな―)


そんなことを考えながら歩いていると、目の前の横断歩道に高齢の婆さんが横になって倒れているのを見つけた。


「ヤバッ」


気づいた時には足がすでに動いていてすぐさま婆さんの元に駆け寄る。


「大丈夫ですか!?」


そう問うものの応答はない。


(とにかくこの人を歩道にまで運ばなきゃ…)


そんな事を考えた矢先、目の前に大型トラックがもう数十センチくらいにまでに迫っているのが分かった。


「嘘ッ…」


次の瞬間


ドシャ


そんな鈍い音と共にオレの体は宙に投げ飛ばされ地面に3回ほど叩きつけられる。


「おい!大丈夫か!?」

「早く!救急車を!!!」

ザワザワ

集まった周りの人が病院や警察に連絡しているのが分かる。


(あ―、オレ死ぬのかな…人生でやり残したことまだ沢山あったのにな―。…てかあの婆さんどうなったんだろう…ヤバイ意識が…ウスレテ…)


そして糸がプツンッと切れたように意識が途絶えた。


気がつくとオレは辺り一面が真っ白な世界にいた。

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