えっ?寮生活なんですか?
日々コツコツとノンビリ書いております。
なにせ初めての事なので、読み辛い文章ですがヨロシクお願いします。
(あぁ〜早く帰ってお母さんが作った夕ごはん食べたいなぁ〜。今夜は何を作るんだろう…)
ぎゅるるるる〜
母親が作る夕食を思い出したのか、お腹が豪快になりビックリして目が覚めた。
(あっ…夢…みてたんだ)
何が夢でどれが現実なのかも分からないけど、ホッとしたのも束の間。
(ここ何処?家じゃないし…なんか病院ぽいというか、保健室的な雰囲気?いや、これは保健室なんだろうなぁ〜。)
あぁ〜さっきまでのが夢であって欲しかった希は、ガッカリ肩を落とした。
ゆっくり体を起こし、ベッドから立ち上がりカーテンを開けてみた。
「萩本さん、目が覚めたのね。」
希に声をかけてきたのは、白衣を着た緑色の髪に銀縁メガネがよく似合う美しい女性だった。
「とつぜん教室で倒れて運ばれてきたのよ。どう?気分は悪くないかしら?頭が痛いとか吐き気とかはない?」
「あっ…はい。大丈夫です。」
「そう、熱はなさそうだし。もう大丈夫かしら?もし体がキツいようであれば早退した方が良いかもしれないわね。どうする?」
体はキツくなかったが、とにかく頭がパニック状態だし…少し落ち着いて考えたい事もあり早退を希望した。
「で…できれば早退したいです。」
「そうね、今日は早退した方が良さそうね。萩本さんのクラス担任は村中先生だったわね…うん、私から村中先生へ報告しておくから、萩本さんは教室に戻って帰る準備をしなさい。」
そういうと、白衣を着た美人先生は保健室を出て行った。
美人先生が保健室を出た後、希は保健室を出て教室へ戻っていった。
教室に戻ると、色とりどりの髪色をしたクラスメイト達が心配して声をかけてきた。
「希さん、もう大丈夫なの?」
「顔色がよろしくないようですが、ご気分が優れないのですか?」
次々に声をかけてくるクラスメイト達。
もう話し方も記憶とは全く違う…
自分の知っているクラスメイト達は地元特有の方言があり、こんな話し方ではない。
「今日は…このまま早退する事になりました。」
やっとの思いで声を出し、帰宅する準備をはじめると
「希!早退するなら俺が寮まで送っていくよ。」
銀髪でツンツンヘアがよく似合う男の子が声をかけてきた。
「いえ、大丈夫です。1人で帰れますから…えっ?寮?」
たしか希の家は隣町で普段くる川鉄道を利用していたし、たまに自転車で通う事もあった。
なんなら寮生活なんてした事なかったし、そもそも寮なんてなかった。
「あぁ〜さっき倒れたときに頭でも打ったのか?やっぱ寮まで送る。」
そういうとツンツンヘアの男の子は希の鞄を持ち、希の手を引いて教室を出た。
(うぉぉぉ〜!!男の子に手を繋がれてる!ま…まじですか!)
顔を真っ赤にしアワアワしている希。
「希…本当にどうした?熱でもあるのか?」
男の子は心配そうな顔をして希のオデコを触った。
「とにかく寮でゆっくり休むこと、寮母さんには俺も一緒に話すから心配するなっ。」
そういって優しい笑顔を向けた。
(なんで寮生活なんだろうなぁ。何がなんだかサッパリだけど、とりあえず流れに逆らわず行っておこう)
そう思いながら記憶にない寮へ帰っていった。