1.「神様」の遺書
こんなこと、考えたこともなかったよ。自分がこんな目に遭うなんてさ。
昔、時には「神様」呼ばわりされた、その「神様」が、今は人に自由を与えるどころか、人に自由を奪わ
れてる身分なんだぜ?世界は上手にできている。そう実感したよ。
どうして、人間に縛られているのだろうか?
救ってあげたというのに、生きる可能性を与えたというのに、その可能性を全て与えてしまったかのごとく、自分が死ぬことになるとは誰が思っただろうか?
思いあたる点はないのか?と問われたら、別に無いワケじゃないんだけどな。
もう時間のようだ。これ以上書き残せないことが誠に残念だ。まだ書き足りないよ。
この手紙を読んでくれた者達、そして俺のことを信じてくれた皆、俺は『人間』としての生活には終止符
を打つ。これから先、どうなってしまうのかなんて、自分でも分からない。
もし仮に生き返ることがあるとしたら?もう『人間』として生まれるのは懲り懲りだ。
仮に生まれ 、 した 悪魔で あろ か
ら ば 人 ち よ また 1 0年 に