第一話
新連載!
とはいってもストックはほぼない。いつもの見切り発車
1:10それがいまこの世界の男と女の比率だ。昔はもっと男性比率も高かったらしいが年々減少してきて今はこのような比率になったらしい。
俺はそんな世界に15年前に生を受けた、男は15になると必ず各地方にある学園に通わなければならない決まりがある。例にもれず俺もそこに含まれる東京都立学園に入学する予定だ。
なぜそんな決まりがあるかといえば学園にある校則のを利用するためだ。その校則は【決闘に負けた者は勝者の言うことに一つ従う必要がある】というのと【恋人のいない男子生徒は一か月に最低一回は決闘をしなければならない】というものだ。
決闘というのはそのままの意味で剣を使いそれぞれのどちらが強いかを競い合うものだ。学園と学校との違いはこの校則の有無らしい。
比率として女性の方が多いと必然的に職は女性主流になる。武力的な職業に就くのはほとんどが女性で逆に男性は家で帰りを待つ方が多い。となると力では男性のほとんどは女性に勝つことができないのだ。それを逆手にとってこの校則を作ったらしい。
ただこれでも昔と比べればかなり良心的らしい、昔は男性は家畜の種馬のような扱いでろくなものではなかったとか。その結果として男性の自殺率や死亡率が上がり、逆に弱っていたこともあってか出生率も下がる一方だった。
これを機に男性も普通の暮らしができるように努めているらしいので結婚の強制はしていない。とはいってもさすがに子供が生まれないのは問題らしくこうして半ば強引に恋人を増やそうとしているようだ。
大体の男性は学園で彼女を作るらしく、結婚を考えている女性はまず入学が第一段階だとか。法律としては重婚はできるが実際に行っている人は少ないらしい。うちの家もそうだ。
とうとう俺も入学だが父さんは昔鍛えまくって早々女子に負けない強さになって今の生活を手に入れたらしい。中には馬の合わない人と結婚してしまった人もいるらしく当時の俺はそうはなりたくないと思った。
それから約10年父さんや母さんにひたすら鍛えてもらい、自分でもかなりの実力者になれたという自負がある。
これなら問題は無い、コンディションはばっちりだ。
「行ってきます」
自宅の扉を開けてそう言った。学園は寮生活のため長期休暇をのぞいたらおそらく3年間帰ってこないだろう。若干の名残惜しさもあるが今生の別れでもないため二人の見送りの言葉を聞いたらそのまま学園へと歩みを進めた。
説明会とはこのこと