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記録

作者:

これは私が就職活動の時の話のつもりだった。


最初は授業で知ったウェディングプランナーに興味を持って、先生がおすすめしてた合同説明会に参加したことが就活の始まり。この時は周りより早く動いていたこととやりたいことでもしかしたらすぐに決まるんじゃないかとわくわくしていた。いろんな企業の話を聞いて、自分に合ったところ、魅力を感じたところはどこか必死に話を聞いていた。それぞれ会社ごとでやってることや力を入れてることは違くて目移りすることも多かったが、最後に会場の真ん中でどの会社よりも目立つ格好をしていた人達がいたところの話を聞いた。

その時とても感動したことを覚えてる。ここがいいと心から思う会社だった。


数日後エントリーしたその会社の説明会兼一次審査の時、早めに着く予定だったものの方向音痴だった私は迷子になり、走って向かった。入る直前でピアスをしていたことを思い出し、慌てて外した時にキャッチャーを落としてしまった。

その日の結果は失敗に終わった。1分間スピーチは時間的には上手くいったが人の心に刺さるものではなかったようだ。たかが2人の心を動かせない者がやってもダメなんだろう。

そのことと入りたかった会社だったが故にほかの同じ業種の企業には興味が持てなかった。


次に応募したのは友人と行ったアニメ関連の企業2つだった。もともとよく知っていた会社でそこの社員になれるならとても嬉しいことだと思い応募したが、Fランクの大学で大した履歴書の書き方も知らなかった私は簡単に落ちた。さらに学校ではやらないような難しいテストの問題に友人と共に落ちた。この時の不幸は慌てて階段をかけ登ったときにつまづいて思いっきり転けたことだろうか。


次はなんだったか。銀行だったか。ここは人事の人があまりに説明会というものに慣れていないのが手に取ってわかる説明と思っていた内容と違ったがためエントリーすらしていない。


次は保険会社。この時は近所だったこともあってすぐに着いたし、いい事しかなく、1次も2次も受かったが本部と最初の説明会の時との面接官へ同じ質問をしたのだが、会社のことのはずなのに全く違う回答が出てきたことに会社としての良さを見出すことが出来なくて途中で辞退した。


そのほかも色んなところの話を聞いたりエージェントの紹介でたくさんの企業を業界を見た。施工管理や飲食、事務やIT企業。どれも惹かれるものはあったが面接で上手く伝えられなかったり、考えていた方向とは違うところへ行くことが多かった。また、エージェントさんに対して少し愚痴のように感想を漏らしたのを全て企業へ伝えるとは思っていなかった。人が少し信じられなくなった。


何故か就職活動をする日は何かしらの不運がいつもあった。遅刻、迷子、このあたりは自分の責任もあるがとりあえず不運として見ている。他にも友人から貰ったアクリルキーホルダーをスマホに着けていたら落としてしまった。治すことも出来るがつけるのが怖くなりそのままにしている。階段を駆け上がって転けたもの暇つぶしに入った珈琲店でホットを頼んで舌を火傷したり、雨に打たれたり。時には失神のようなたちくらみと意識が遠のくような時もあった。


正直落ち続けた私は途中で諦めていた。それもそうだ。周りは二三社で終わっていたりどんどん受かっていた。自分より社会に出る人間として劣っていると思っていた人でも先に決まっていた。私は彼女らより劣っていたと気づくと死にたくなった。このまま受からないのなら、ニートでいるぐらいなら死んでしまった方がいいのではと思った。

アルバイトの帰り道にふと自殺してしまったら周りはどんな理由で私が死んだと考えるんだろうかと思うと少し試して見たくなった時なんて何度もあった。

自殺願望と共に人がどんな考えを持つのかにとても興味を持った。まぁこれは関係の無い話なんだけど。


他にも水道関連の仕事も紹介してもらった。元々アルバイトで一緒に働いていた人の会社だった。正直仕事が得れればなんでも良かった。その考えが向こうには伝わっていたのだろう。向こうに迷惑をかけないようにと色々考えたり、やってみないと分からないことのが多いし、予想とつかないような仕事の内容だったが故にわからないことも多かった。世間話として色々話したことも原因だった。ほかの会社に受けてることはどの会社の面接でも聞かれることだったから何の気なしに話したし、良かれと思ってしたことがいつも裏目に出てしまう。考えすぎたんだろうか。そこの人とは疎遠というかあって謝ることすら許して貰えないほどのことをしてしまった。この事でアルバイト先の店長から酷く怒られ、失望された。そんなつもりじゃなかったのに。


ここで私の学生時代の就活は終わる。

このあと違うエージェントにて何社か受け、明日からは会社に務めるのだが、この就職するまでの間とても鬱になることが多かった。


人のことを観察対象で、人の光の部分も闇の部分も全部知りたいと思う私の性格を表に出したら嫌われてしまった。私は知りたいだけなのになぜと思った。

SNSの上でだったら好きも嫌いも許されると思った。

私の好きが誰かが好きならそれは嬉しいことだけど私の好きが誰かの嫌いならまたそんな考えもある。人間は100%好かれるなんて気持ち悪いだけだから当たり前の結果だと思っていた。だからこそ私の好きも嫌いも知って欲しかったのかもしれない。でもそれは私だけの考えだったらしく、つい先日まで仲良くしていた人が何人も私の世界から消えた。そして私が傷つけた人間は残っているのが分からない。その人は好きを否定されるのが嫌なはずなのに何故だろう。そんな人間のことすら気になってしまうから私から離れることはしない。

でも私も人間だから消えてしまった人間の名前をほかの人が出してるのを見ると罪悪感や黒い感情に押しつぶされていつも閉じてしまう。

最初から繋がらなければ離れることも怖くないんだと思った。だから私はSNSをなれ合いとしてではなく眺める観察する世界へと変えた。


友人は来る者拒まずさるもの追わずで自分に正直に強く生きている。自分の好きを表に出し、それが嫌な人間がいれば振るいにかけるように落として残った人と仲良くするだけである。そんな彼女と話して私もそうなろうと思った。

所詮SNS。ただでさえ世の中を生きづらいと感じている私なのにSNSでまで人の気を使って言いたいことも自分も隠して生きるなんて生きづらいことをしたくないと思った。




私の不安は今はない。

就職も何とか見つかった。人付き合いはこれからでもどうとでもなる。離れていく友人だけでなく今でも誘ってくれる友人はいる。親へは尊敬も信頼もできるような人ではないけどそれでもいるだけで幸せだと思っている。やりたいことも沢山ある。欲しいものも沢山ある。会いたい人も、見たいものも沢山ある。1番下まで落ちていた私はこれから這い上がる。今よりもっと強くなって、沢山覚えて沢山人と触れて大きくなる。これから会う人もこれまであった人も私を作るための材料だから立ち向かうべきであり、逃げるべきなんだと思う。


私の夢は人とは変わっている。社会的に上に行くことも考えている。今の職ではなくいつかは中学生の頃からの夢だったこともやりたい。

でも死ぬのなら私は過労死か事故がいい。最近の事故のニュースを見る度に羨ましく思う。変わってあげたいと思う。さくっと死ねたらどれだけ楽なことかと何度も思った。自分の責任ではなく、突然起こることや社会のせいにできるから。結局自分が大事な弱い人間なんだと呆れるだろうけどこれが私だと今なら言える。


アニメが好きな私も舞台が好きな私もミュージカル、ゲーム、BL、GL、ショタもロリもおじさんもオネエもかっこいい男の人も美しい、強い、かわいい女の子、ポニーテール、ダンスも歌もお笑いもヤクザものもヤンキーもアイドルも全部すきだから私なんだ。写真撮るのが好きで絵を書くのが好きで歌うことが芝居をすることが好きなのが私だ。何をすきだろうと他人に口出しされてたくない。これが私なんだから。女の子らしくなくても男勝りでも怖がられようとも口が悪くてもこれが私なんだから簡単に否定されたくない。


今の私が欲しいもの

強さ、自己肯定力、誰でも許せる広い心、疑いのない目

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