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友達が言った  作者: 今宵 孤十見
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時を止める人

凍てつくような寒い冬。隣で一緒に歩いて帰っている奴は自分の口から出る白い息で遊んでいる。そして不意にそいつが言った。


「馬鹿な事なんだけどさ、時間を止められる人っているのかな・・・。」


唐突にそんなことを切り出してくる友達に、頭がおかしくなってしまったのかと思った。それほどの内容だ。


「時間を止められる?普通に考えてそんな人いるわけないだろ。科学的にあり得ないと思うぞ。」


そう答える俺に、そいつはその答えがくることが分かっていたように、頷いた。


「でもさ、分かんねえよな。もし、何かの特殊能力で時間が止められるんだとしても、俺ら一般人はそれに気付くこともできないんだぜ?もどかしくないか?そんな超人がいるのなら今だって時間が止められているかもしれない・・・。」


そんなことを真面目な顔して話す奴の隣にいる俺は不覚にも確かになと思ってしまった。確かに時間が止められているとしたら気付くことはできない。という事は気付いていないだけで、そんなことができる超人はこの世には少なからずいるかもしれない。ひょっとすると案外近くにそんな人がいるのかもしれない。そんなことを考えていると、隣で歩いているそいつはこう言った。


「お前ってそんなふうな力って使えたりしない?」


俺はその質問に対して、自然と苦笑いをしてしまった。そして俺はその質問の答えとしてそいつの頭を小突いてやった。そいつは「だよな~」と言い、肩を落とした。


「いつかそんな奴がいたら、俺は聞きたい。何か困ったことはないかってね。」


意味ありげにこぼされたその言葉にはいろんな思いが詰まっていることがそいつの表情から察することができた。俺はその時そういうそいつの顔が眩しくて直視することができなかった。そして思わず笑みをこぼす。やっぱりお前は凄い奴だよ。俺はいつもそう思う。







これからこのような二人の日常を書いていきます。

もし先が気になる方は引き続きよろしくお願いします。

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