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No.87【ショートショート】第五次世界大戦

作者: 鉄生 裕

目に留めていただきありがとうございます。

最後までお付き合いいただけたら幸いです!

世界を滅ぼしたのは、たった一人の天才科学者だった。




ある日、科学者は全人類に攻撃を仕掛けた。

国籍や年齢、性別などは一切関係ない。

世界中の人間を一人残らず殺す。

彼の心に一切の慈悲は無かった。


科学者はアンドロイドを利用し、世界中でバイオテロを引き起こした。


彼はたった一人だったが、その科学力と軍事力はあまりにも強大であった。


この大戦は科学者の勝利で幕を閉じ、彼は全人類を滅ぼすと自らも命を絶った。




なぜ天才科学者は世界を敵にまわしたのか?




彼はこの世界に無数の並行世界があることを発見した。

そしてその世界の全てが、人類が引き起こした環境破壊や人間同士の争いによって消滅したことを知った。


この世界もいずれは人類の手によって崩壊すると、科学者はそう確信した。


だから彼は、自分の手で人類を滅ぼすことに決めた。


でも、なぜ彼はそんなことをしたのだろうか?


彼が何もしなくても、世界はいずれ崩壊し人類は絶滅する。

たった一人で世界に戦争を仕掛ける必要なんてなかった。

なのに、なぜ彼は世界の敵になったのか?




科学者が様々な並行世界で見た惨劇は、あまりにも酷く醜いものであった。


何の罪もない人が次々と犠牲になり、悲惨な死を遂げる姿を目の当たりにした。




『人々が痛みや苦しみを味わうことなく殺す』




それが自分の使命だと科学者は思った。


彼が発明した細菌は、苦痛を味わうことなく一瞬にして死に至ることが可能だった。


この細菌を使えば、人々は苦しむことなく死を迎えることができる。


彼は人々を救うため、自ら悪役となった。




そして独りぼっちになった科学者は、自らが滅ぼした人々の後を追うように命を絶った。


最後までお付き合いいただきありがとうございます。


Twitterでは、ほぼ毎日 (よくサボりますが) ショートショートを投稿しています。

https://x.com/yu_tessyo (@yu_tessyo)

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