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タナカさんとアライグマ



 タナカとサキ家族は疑問が残りながらも楽しいクリスマスパーティーを終え一転して穏やかな朝を迎えた。


 サキの母はトーストに目玉焼きを乗せたものと、野菜スープの朝食を用意していた。サキとユウタも目を覚まし布団から出るとサキの母から


「サキ、起きたらお布団を片付けなさい。朝ごはんにするわよ」


そう言われて目をこすりながら布団をたたんでいた。その時に窓から外を見るとタナカが外で雪玉を投げて遊んでいた。


「タナカさん元気だなぁ。こんなに寒いのにもうお外で遊んでる」


サキがそう呟くと


「オレが外に? オレはここにいるぜ」


タナカは隣で歯を磨いていた。サキは横のタナカと外のタナカを交互に見て驚き


「こっちがタナカさんならあっちは別のたぬき? 」


「素人だなあ。よく見てみろアイツは目の周りの黒い部分が眉間も繋がってる。しかもシッポが長くシマシマの模様だ。つまりアイツはたぬきではなくアライグマだ! 」


まるで名探偵のようにタナカさんはパイプを咥えてアライグマを指差し強く言った。そしてタナカは窓を開け


「おい! 貴様! 何考えてんだ! 始まってすぐの話しでニセモノキャラ出たって浸透してないし理解しにくいだろ! あと2〜30話ぐらい過ぎて出てこんかー! 」


サキは冷めた目で


「タナカさんなんの話ししてるの…… 」


そんなやり取りをしているとアライグマはタナカとサキのもとへ近付いてきて。窓の近くで立ち上がり


「おはよう! オレはアライグマのカワサキって言うんだよろしくぅ」


アライグマはいきなり自己紹介を始めた。サキはそれを聞いて


(アライさんとかじゃないんだ…… )


そう思っているとタナカは


「なんだてっきりオレはロケッ…… もごぉ…… 」


後ろからサキの母がタナカの口を塞ぎ


「タナカさん、私は大人だから解るけどその名前を言ってはいけません。とてつもない大きなものを敵に回すわよ」


サキは冷めた目で母を見て


「わたしは子供だからお母さんが何言ってるかわからないわ」


母は


「そんな事はどうでもいいけどカワサキさん。早くここから出て行った方が良いわよ」


「そうだ! そうだ! この話しがややこしくなるから出ていけ! 」


タナカが母に便乗してアライグマのカワサキを煽ると、母はタナカの方を見て


「タナカさんもよ」


そう冷たく言い放ちタナカはサキの母の方を見て固まった。



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