表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/10

タナカさんとサキのおうち



 ショッピングモールから無事に? 買い物を終えたタナカとサキは公園へと戻って行った。途中でサキが寒そうにしていたのでタナカはまた襟巻きのようにサキの首へ巻き付いた。


「ねえタナカさん。外は寒いからサキのおうちくる? 」


タナカはサキの言葉に目を輝かせて


「いく! オレ泊まるとこなかったんだ! そうだ一緒にゲームなんかもしようぜ」


「うちにゲームなんてないよ」


サキがそう言葉を返すとタナカはシッポでサキの顔を撫で


「だったら買いに行こうぜ」


そう言って2人で帰り道に近所のオモチャ屋さんへと寄ることになった。サキはタナカの指示に従ってゲーム機やボードゲームを買ってオモチャ屋を出た。


 そしてそのまま2人はサキの家族が住むアパートへたどり着いた。サキの住むアパートは木造2階建ての見るからに古ぼけたアパートでボロボロだった。


 サキの家へ入り明かりを点けるとタナカは飛び降り走り出し畳敷きのリビングに置いてある座卓の上へ飛び乗った。


「さあサキちゃん、さっき買った食べ物並べようぜ」


そう言ってサキの持っているビニール袋を取りテーブルへ並べ始めた。フライドチキンやミートパイ、お寿司やケーキやドーナツその他もろもろを並べ終えるとタナカはまた公園の時の変な踊りをタヌタヌ言いながら踊りだしくるりとスピンして


「さあ! ちまたで噂のクリスマスパーティーを始めようぜ! ゲームもやろうぜ! さっき買った服に着替えな! 」


ポーズをとりサキ指差しながら力強く言った。サキはテンション高めなタナカに圧されて隣の部屋で着替えてリビングへ戻った。


 しかしタナカはさっきまでの高めのテンション口をクチャクチャさせながらボーッとしていた。サキは急にテンションを下げたタナカが気になり


「タナカさんどうしたの? 」


「ところでクリスマスってなに? 」


「タナカさんクリスマスを知らないのにあんなに騒いでたの? 」


タナカは口をクチャクチャさせながらうなずいた。そこへ


「ただいま〜。サキ帰ってきてたのね」


「お母さんお帰りなさい」


サキの弟を抱きかかえた母親が帰ってきたのだ。しかし大量の料理やゲームに新しい洋服を着たサキに母親は混乱して


「サキ! どうしたのこの料理やゲームは? それにそんな洋服までどうしたの? あなた何か悪いことしてるの? 」


血相を変えてサキの両肩を掴んだ。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ