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たぬきのタナカさん

雪が降るクリスマスイヴの日に一人寂しく佇んでいた少女の前におしゃべりたぬきのタナカさんが現れ、これからの日々をたくさんの楽しいことに出会うお話しです。




 雪が降り積もるクリスマスイヴの夕方に、街は街路樹も信号機も建物も一面が真っ白になり美しくも凍えるような寒さであった。


 夕方は誰もが家へ帰り家族で過ごしサンタクロースが来るのを待っているものだが、一人の少女が公園の東屋のベンチで下を向いて座っていた。


「お嬢ちゃんクリスマスイヴの日にこんな所で何をしてるんだい? 寒いだろ早くおうちへ帰んな」


少女はベンチでうつむいたまま


「クリスマスイヴなんて関係ないよ。おうちへ帰ったって誰も居ないんだし」


「そうなのか? それでもこんなとこ居たら風引くぜ。そうださっき買った肉まんでも食べな」


「そんなのいらな…… 」


少女が顔をあげ振り向くとそこにはモコモコとしたふかふかのたぬきが肉まんを持って立っていた。


「た、たぬきがしゃべった…… 」


たぬきは少女の開いた口へ肉まんを押し込むと


「たぬきがしゃべって何が悪い! オレはダンスだってできんだぜ! 」


そう言ってジャンプして着地すると腰とシッポをフリフリしながらタヌタヌ言いながら踊りだした。そのあまりの奇妙な踊りに少女は肉まんを口から取り出し笑ってしまった。たぬきは少女が笑うと踊りをやめて


「なんだ笑えるじゃねぇか。あとオレには『タナカ』って名前があるんだぜ。これからはタナカって呼びな 」


少女は驚きながらも


「たぬきさんはタナカさんって言うのね。わたしはサキって言うの花が咲くの『(サキ)』」


「じゃあ咲ちゃん、お互い自己紹介もしたことだしオレの頼みごとを聞いてくれねえか」


タナカはそう言うと咲の首元へ襟巻きのように巻き付き2人で買い物に行くことになった。内容としてはこうだ。タナカはお金を持っているが狸であるが為に店へ入れずに買い物ができないので咲へ手伝ってほしいとのことだった。





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