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殺し合いの独裁者[ディクタチュール]  作者: 加藤裕也
第7章 : 関わり合いと処罰する者(パニッシュメント)
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261.優香(2)

「デキ、、ちゃったの、」


「え、」


 拓篤(たくま)はそんな嗚咽の様な声だけを零し、それ以上の言葉は出てこなかった。時が止まったかの様な感覚。バックヤードが静寂に包まれ、二人だけの空間。いや、拓篤は優香(ゆうか)が居る事も忘れ、ただ一人絶望を見せた。

 それが拓篤との子ではない事くらい、安易に想像出来たから。


「...」


「ひくっ、ごめん、、ひくっ、ごめんね、」


「なんで、、優香さんが、、謝るんだよ、」


「うっ、うぅ、、分かんない、、でもっ、でもっ、」


「優香さんは、、何も、悪くない、、寧ろ、被害者だ、」


 そう励ます言葉にも、覇気が無かった。拓篤はただ一点を見つめ、淡々と告げた。と、そんな中。


「お疲れ〜、、っておおっ!?なんっ、しゅ、修羅場!?」


「...あ、、先輩、、すみません、お疲れ様です、、優香さん、、すみません、、先、行きますね、」


「う、うぅっ、うん、」


 拓篤は歯嚙みしながらそれだけ促し場に出る。と、そののち。


「あー、えっと、、だ、大丈夫そ、?」


「は、はい、、すみません、、こんな、」


「いやいや、、全然、私は、いいけど、」


 そんな会話を聞き流しながら、拓篤は仕事を始める。

 だが、失敗ばかり。仕事が手についていなかった。


 ショックだった。

 優香は恋人で、確かに手を繋ぐ以上に達した事はある。だが、キスより上なんて、した事ない。優香は前から父に性的虐待を受けていたと聞く。そんな事が、あるのだろうか。いや、自分が女性だったら、こんな未来も、あったのかもしれない。そんな事を考えていると、ふとガシャンと、食器を落とした音が響く。拓篤では無い。そう思いながら、振り返ると、そこには。


「ごめんなさい、、すみませんっ、すみませんっ」


 涙目で震えた手を必死に動かし皿を拾う優香が居た。


「っ」


 それを見据え、気づいた。そうだ。一番辛いのは、優香だ。そんなの、考えずとも分かった事だ。それなのに。


ー俺は、、あんな事っー


 慰めの言葉には心がこもってなかっただろう。更には寄り添いもせずにホールに出てしまった。


ー何やってんだよ俺の馬鹿っー


 優香が今までどれ程辛い思いをしてきたのか知っているだろう。こうして話をしてくれる程信頼してくれて、それを何度も聞き入れてきただろう。それなのに、どうして寄り添えなかった。拓篤は自身に憤りを覚える。

 だが、それと同時に、なら自分は誰が助けてくれるんだ。そんな疑問が、脳を過った。


「クッ」


 そんな考えを頭を振って振り切ると、拓篤は改めて目つきを変えた。そうだ、拓篤も優香と同じで虐待を受けてきた。だからこそ、分かるだろう。こんな時こそ、側に居なくてどうする。

 拓篤の手もまた、震えていた。あんな事実、そう簡単に受け入れられるはずない。それでもと。拓篤はそう考え、彼女にかける言葉を悩みながら仕事を済ませ、上がり時間にスタッフルームで優香を待った。


「...」


「っ、、優香さん、、お、お疲れ、」


「...ん、、お疲れ、」


「...さっきは、、ごめん、先輩も、来ちゃったから、、つい、」


ー何言ってるんだ。そんなの、言い訳でしか無いだろー


「ううん、、大丈夫だよ、」


 虚な瞳で一点を見つめる彼女はそう呟いた。その瞳は、既に涙は乾いていたものの、赤く腫れており、それまでを物語っていた。拓篤は自身に憤りを覚えながらも目つきを変え、改める。


「優香さん、、隣、いいかな、?」


「...」


「...」


 無言故に隣に座ると、優香は距離を取る。今は、話したく無い。そんな、様子だった。ならば、話さない方がいい。今までの自分ならそう思っていただろう。だが、それが怖かった。ここで優香に何もしなかったら、何か、優香が遠くに行ってしまうのでは無いか、と。嫌な予感を覚えたのだ。


「...優香さん、、俺、ずっと、考えたんだ、」


「...」


「バイト中だけどね」


「...駄目だよ、、しっかり、やらなきゃ、、私が、言えた立場じゃないけど、」


「ごめんなさい」


 拓篤は小さく微笑み、冗談めかして返す。対する彼女は、未だ一点を見つめ、小さくボヤいた。


「何を、、考えてたの、?」


「うん、、さっきの事、なんだけどさ」


 拓篤はそう前置きする。悩んだ。何度先程の優香の言葉が脳を過ったか。

 何度も迷った。どうするべきなのか。それを受け入れるのにも、それをどうするのか考えるのにも、時間がかかった。だが、本当は考えるまでも無かったのだ。


 そう、答えは、一つしかないから。


 方法は、いくらでもある。それでも、最も拓篤が大切にしたい。そんな道を、選んだ。きっと、難しいだろう。そんな簡単な事では無い事も知っている。だが、言葉だけとも思って欲しくない。だからこそ、拓篤は真剣に悩んで、考えて。その上で、告げた。


「産んで、、欲しいなって、」


「え、」


 まるで、予想外。何を言っているんだと言わんばかりに、優香は目を丸くした。


「あ、な、なんか、ごめん、、でも、さ、その、子供に、罪は無いわけで、、その、なんて言うかさ、」


 拓篤は濁しながらもそう真剣に告げ、未だポカンとする優香に、改めて放った。


「い、一緒に、、家庭を、作りたい、」


「えっ、」


「た、大変なのは、、分かってる、、俺、こんなだし、歳も、まだまだで、未熟なのは、、分かってる。それに、多分、遺伝的にも、難しい感じなのは、分かるし、、お金も、、キツイ、かもしれない。けど、、でも、」


「ち、、ちょっと、、待って、その、、えと、その、私のお腹にいる子、、その、拓篤君との、子じゃ、、ないん、だよ、?」


「分かってるよ。だから遺伝的な話をしたんだ。というか、寧ろ、、その、してないのに、俺のだって言われたら、怖いし、」


「そ、そうだよね、」


 優香は乾いた笑みを浮かべたのち、改めて目つきを変える。


「そ、、それなのに、?」


「それだからだよ。難しいかもだけどさ、」


 拓篤はそう前置きすると、立ち上がり、優香の前で宣言する。


「俺、早く稼ぐから、一緒に逃げ出して、三人で暮らそう!大丈夫、俺たち二人なら、生きていけるよ!頑張るからさ、、俺、バイト増やすし!てか、もう少し我慢すれば就職出来るだろ?ま、まあ、、こういう生活してるから、、まともなとこ行けるかは分からないけどさ、、でも、この子に、、同じ目に、遭って欲しく無いんだ」


「っ、、拓篤、君、」


 拓篤は優香のお腹を見据え、小さく呟いた。それに、思わず優香は涙を浮かべながら、それを抑える様に、掠れた声で感謝を告げた。


「ありがとうっ」


 それは、どういう意味だったのか、未だに分からない。だが、それから優香の意識が変わったのは分かった。少なくとも、一緒に育てようと。そう前向きに考える様になった。そして、しっかりしなくては。そう思い、お互いに高め合った。幸せな家庭にしたい。もう、辛い思いなんて、続けたく無い。そんな強い意志を持って、ビジョンを描いた。名前どうしようなんて話もした。優香は、笑う事が多くなった。

 そして、まるでそれを約束する様に、拓篤は優香にイルカのキーホルダーをプレゼントした。拓篤は青色。優香はピンクだ。これをつけて、その意識を忘れない様にしよう。そう拓篤は覚悟を決めた。優香には、無駄遣いしてなんて、夫婦みたいなやり取りをしたものの、拓篤にとって、そのキーホルダーはお守りの様なもので。彼女を感じられる、大切なものとなった。

 現実的には、明るくは無いだろう。この年齢での妊娠、出産なんて、大変な事だらけだ。拓篤だって、そんな知識は無いが故に、手探りの状態だ。それでも、現状のまま生きていく世界から抜け出して、新たな家庭を持って、そこでの生活を想像しながら、辛い事含めて二人で話し合う。それが、楽しくて、美しくて。眩しくて。二人で居る事が、嬉しかった。

 優香の笑顔を見ると、辛い事も忘れられた。お腹の子を考えるだけで、頑張れた。やっと、幸せの形が見つかったのだ。未だ父からの暴行は続いている。だが、そんな閉鎖的で地獄の様な空間でただ見えない未来のためにがむしゃらに。ただ抜け出したい一心で動いていた時より、幸せを見出せたのだ。


 そうだ、ただ、幸せになりたい。

 その願いは確かに傲慢かもしれない。だが、優香が笑顔で、お腹の子が元気に産まれてきてくれるだけで、幸せだった。やっと、幸せが近づいて、目の前にまで迫っていた。


 それなのに。


「え、」


 あれから数ヶ月後。


 優香と未来について話し合い、一歩ずつだが懸命に進んでいる中、ふと。最悪な言葉が、優香の口から飛び出した。


「嫌、、嫌だよっ、ひくっ、嫌っ!やだ!」


 優香は、あの時の様に。いや、あの時以上に大号泣し、声を荒げていた。場所は同じくスタッフルーム。バイト先である事も忘れ、互いに絶望を見せた。


 そう。


「ひくっ、、おろしたく、、ないよっ、!」


 父に中絶を、命令されたのだ。


「...」


「いやっ、、いやだよっ、、拓篤君とっ、幸せな家庭にっ、、したいのにっ、!」


「...はぁ、、はぁ、」


「少しずつ、、大きくなってきたんだよ、?お腹、、ま、まだ、分からないかもしれないけどっ、、でもっ、私はっ、分かるのっ、!ここに、居るのも、、生きたいって、、言ってるのもっ!」


「はぁ、はぁ、はぁ!」


「拓篤君!ねぇ!何かっ、言ってよっ、、お願い、、何か、」


 頭を抱えて蹲る優香に、拓篤は荒い息を零す。何も、考えられなかった。まるで、今まで積み上げてきた全てが、崩れた様に感じた。全てが、真っ暗になった気がした。

 父は、何がなんでも中絶させるだろう。生活が苦しいのは、優香の仕事量を見れば一目瞭然である。更には、父との子なんて。血の問題もあり、大変になるに決まっている。

 世間の目だってある。この歳で出産なんて。優香の入院なども出てくるだろう。それを考えたら、妥当な判断なのだろう。全てのきっかけを作り、全てを無かった事にする。本当に、都合の良い父親だ。拓篤は歯嚙みして、遠くを見つめる。すると。


「...絶対、、嫌、、やっぱり、、お父さんに、、言ってみる」


「え、」


 優香は小さく呟き立ち上がった。それに、拓篤は思わず声を漏らす。


「そ、、そんな事したらっ、、優香さんが、」


「なら子供はどうなっても良いって言うの!?」


「っ、、そ、そういうわけじゃ、」


 恐らく、優香の父だ。普段から暴行をしている様な人間故に、反発なんてしたらどうなるか分からない。更に、お腹なんて殴られたら。

 想像するだけでも吐き気がする。


「でも、、やっぱり、」


「そ、、そっか、、そうだよね、、やっぱり、拓篤君には、、他人、だもんね、」


「っ!そんな事ないっ!優香さんの子供はっ、俺の子供でもあるんだ!」


「だったらなんでそんな事が言えるの!?私はっ、絶対に嫌だよ!私がどうなってでも、この子だけは救う!絶対にっ!」


 優香はそう泣きながら声を荒げると、スタッフルームから出て行った。その姿を見据えながら、拓篤は目を逸らした。確かに、優香からすればそう認識されてしまっても仕方がないだろう。勿論、お腹の子は大切で、絶対に、そんな事にはさせたく無い。だが、それと同じくらい、優香が大好きで、大切なのだ。彼女に、苦しい思いをして欲しく無い。生きていて欲しい。そう思っていたから。

 だからこそ、どこかで安心していたのかもしれない。あの年齢での出産の大変さ。恐ろしさ、それを知っていたから。身体が耐え切れるのだろうか。そんな不安が、いつも拓篤を蝕んでいたのだ。


「ほんと、、最低だな、」


 優香を想う気持ちが強かった。だが、それが本当に優香の意志なのだろうか、と。拓篤は一度冷静に考えた。バイト中も、帰りも上手く話せなかったため、夜も、翌朝も。ずっと、何が正解なのか。優香は、何を求めているのか。それを、ずっと考えた。


 そして迎えた、翌日。


「え、」


「いやぁ、連絡しても出ないしさ、、もうほんと、今日人少ないんだから、困っちゃうよね」


「そう、なんですか、」


「ツーオペなんだから、(たつみ)君も早く入って〜」


 初めてだった。優香が、連絡も無しに休むなんて。いや、そもそも、休む事自体が初めてである。どこか、胸騒ぎを覚えた。嫌な予感がした。昨日、あんな事があったのちのこれだ。何か、あったのだろうか。病院に行っているのかもしれない。出産を考えると、安静にしていた方がいい。そうだ。きっとそうだ。

 拓篤はそう考えバイトに入った。優香の連絡先は知らない。携帯なんて持っていない我々は、この場所でしか、会えないのだ。だからこそ、辛かった。

 翌日も、そのまた翌日も。優香は現れなかった。通院しているのだろうか。会いたい。ちゃんと、話がしたい。あの時言えなかった事を、伝えたい。拓篤はただ、それだけを思っていた。と、そんな時。


「一条さん、大丈夫かねぇ」


「あれから、、連絡無いんですか、?」


「無いねぇ、、巽君付き合ってんだよね?」


「うぇっ!?な、なななっ、何でそれをっ!?」


「見てりゃ分かるって〜。やっぱ、脈アリだったでしょ?」


「う、ま、まあ、、ありがとうございます、」


「いいっていいって〜。それよりさ、なんか連絡来てないの?」


「来て、、無いです、、というか、携帯ないんで、」


「あ、そうだったの?だから自宅が連絡先だったんだね」


「自宅に連絡しても、出ないんですか?」


「前に一回お母さんらしき人が出たけど、なんか酔っ払ってるか何かで、会話出来なさそうだったよ」


「そう、ですか、」


ーやっぱり、そういう人なんだな、優香さんのお母さんはー


 拓篤は視線を落としてそう思うと、対する社員のお姉さんは放つ。


「じゃあさ、ちょっと悪いんだけど、様子見てきてくれない?」


「え、、あ、でも、家、知らないんです」


「え、マジ、?そうなの?」


「は、はい、」


「うーん、、これ教えていいのか分かんないけど、、緊急って事で住所教えるからどうしてるかだけ見てきてくれない?」


「えっ」


 思ってもみないチャンスだった。拓篤はそう思い頷いた。基本、飛んだ人への対応などは社員が行うものらしいのだが、付き合っているのもあり、拓篤が任された。恐らく、他の人達は忙しいのだろう。いや、拓篤も忙しいのだが。そうは思いながらも、拓篤は笑みを浮かべた。久しぶりに、会える。それだけで、嬉しくなった。

 まず、謝ろう。あの時、伝えられなかった事を伝えて、そして、どうなったのかを聞いて、三人での未来を、また考えるんだ。自分の弱さもひっくるめて、優香に話そう。そして、ちゃんと計画を練ろう。幸せな家庭にするために。溜め込んでいてはいけないのだ。拓篤はそう思いながら、どこか緊張しながら歩く。どんな顔をしていただろうか。どんな話をすればいいのだろうか。二週間会わなかっただけで、普段のそれが分からなくなっていた。


「はぁ、、情けねぇ〜なぁ」


 拓篤は息を吐く。自分の不甲斐なさに。それでも、ちゃんと前を向かなくては。優香の子供のためにも。しっかりしなくては。そう改めて、目つきを変えて歩き出す。


「っと、、確か、こっちの電車だな、」


 貰った住所が書いた紙と、先程店で地図を確認して書いたメモを見ながら、優香の家に行くための電車に乗るため、駅へと入る。

 電車なんて初めてだ。拓篤はソワソワとする。彼女は普段お金の問題もあり歩きで来ているという。だが、先程の地図を考えると距離はありそうだった。


ーほんと、、凄いな、優香さんは、ー


 拓篤は小さく微笑み、改めて会いたいと。強く思いながら電車を待った。


 が、その時。


『現在、上り電車が遅延しております』


「ん?」


 ふと、アナウンスが聞こえる。どうやら、遅延している様だ。田舎故に元々人は少ないのだが、いつもと比べると多くの人が待っている様に思える。随分と前から、止まっている様だ。

 何があったのだろう。そんな事を、考えていると。


 それが、流れた。


『人身事故により、遅延しております。しばらくお待ちください』


「え、」


 ドクンと。大きく胸が鳴った。いや、そんな事はない。そうは思いながらも、ざわざわとする人達の言葉に耳を傾けた。


「人身事故ですって、」


「怖いわね、」


「見てこれ、ニュースになってる」


「え!?これって、すぐ近くじゃない?」


 見てみる?なんて、不謹慎な会話が聞こえる。


 いや、ありえない。あり得るはずが無い。


 だが、怖かった。確かめずにはいられなかった。彼女では無い、確信が、欲しかった。


 気づいた時には既に、拓篤は走り出していた。駅のホームで聞こえた、会話の内容から、おおよその場所は想定出来た。それ故に、拓篤は線路沿いを駆け抜け、数十分走ると、そこには。


「はぁ、、はぁ、はっ、はぁ、」


 ざわざわと。先程のホームと同様、人が集まっていた。そんな人達の間を抜け、拓篤は線路の上を見る。

 が、そこには既に血の跡しか残っておらず、その人物の姿は無かった。


「はぁ、、はぁ、」


 荒い息と、ため息が混じった様な息を吐く。やはり、もう搬送されたのだろう。駅で待っていた時間とここに来るまでの時間を考えると妥当である。だが、まだ整備などは行なっている様で、状況を確認している様子だ。


「はぁ、、そう、だよな、」


 少しの安堵と残念と思う気持ちが、入り乱れた。その人物は無事なのだろうか。どんな人だったのだろう。そんな事を思いながら、拓篤は線路へと視線を落とす。

 と、そこには。


「え、」


 既に被害者も居ない。だが、回収されなかったであろうそれが、線路に挟まっていた。


「なんで、、ここに、、あんだよ、」


 そう、そこにはーー



 ーーピンク色のイルカのキーホルダーが、落ちていた。

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