136. 堪忍
「...あ、碧斗、」
「...佐久間君、、佐久間っ、、君っ、!さくまくっ、!」
掠れた声で呻く碧斗に、大翔は声をかける。と、対する沙耶は受け入れられない現実に涙を浮かべ嘆き、美里はそのショッキングな現場に思わず座り込み俯いた。
「嘘、、佐久間、君」
その姿に、樹音が涙を呑み呟いた。次の瞬間
「...せいだ」
「え、」
「全部、、お前らのせいだ」
「「「「!」」」」
碧斗が俯き、既に形を無くした「彼」に目を向けたまま、低く呟いた。
「碧斗、」
「お前らが直ぐに戻って来てれば、そもそも進から離れてなければ、見捨ててなければっ!こんな事には、、彼は死なずに済んだんだ!」
「っ!」
「それはちがーー」
「違わない。彼は、ここに残されたからこんな残酷な死期を迎えた。たとえ彼が既にこの世界から逃げたいと考えてたとしても、あんな事をしなければこんな最後にはならなかった筈だ、」
碧斗の叫びに、沙耶が息を飲み、樹音が否定を口にするものの掻き消される。
それに、皆反論を口にしたかったが、目の前で蹲る碧斗と無惨な姿になった進に。
誰一人として、言葉は出なかった。
と、碧斗は無言を貫く皆を見て、そっとその肉片を地に置くと、ゆらりと立ち上がる。
「...もういい」
「っ」
「...お前達は、仲間でも何でもない」
「っ!...あ、碧斗っ、何言ってーー」
「馴れ馴れしく近づくなよ。そんな人達だとは思ってなかった、、しばらく1人にしてくれ」
黒い感情が、胸中の器から溢れ出す。
そんな碧斗を止めるように大翔は近づくものの、更に嫌悪感を露わにしながら、怪訝な表情で静かに怒りを放つ。
そんな彼に、尚も1人では危ないと手を差し出す大翔だったが、瞬間樹音に手を掴まれ足を止める。
「み、樹音」
「今は、、そっとしておこう。きっと、1番辛い筈だよ」
樹音は今までの碧斗を見て来たが故に、力強くそう放つ。
それに、大翔は頭に手をやり腑に落ちない様子ではあったものの、一度息を吐き頷く。と
「い、、伊賀橋、君、、佐久間君、、やだよ、、居なくなっちゃやだよ、、みんな、バラバラになるのは、駄目だよ、」
突如消え入りそうな声で沙耶が呟き、樹音はしゃがんで彼女の目線に合わせながら、表情を僅かに曇らせながらも優しく放つ。
「...辛いよね、、いいんだよ。思う存分泣いて。この涙は、弱くなんてない」
と、そこまで放ったのち、樹音は立ち上がって碧斗の歩く方向を見据えながら続ける。
「大丈夫。碧斗君は、僕に任せて。大翔君、沙耶ちゃんと相原さんを、、頼んだよ。ここは王城の近くだから。グラムさんのところへ先に帰ってて」
「は、は!?お、俺が!?」
美里の相手を任された大翔の、動揺による発言を聞き流しながら、樹音は碧斗を追いかけたのだった。
☆
皆は決して悪くはない。
彼らは、進の願いを真剣に受け入れたのだ。その結果が、こうだっただけだ。
既に、皆の意見にも納得していただろう。その上で、進の元へ戻るという意思が一致したはずだ。
誰も、悪くなかった。
それでも、碧斗の心で煮え滾ったドス黒い感情は留まることを露知らず、何度も頑なに開かないよう力む口をノックする。
故に口を開けば怒号ばかり。自分が嫌になる。
だが、進を失った事への苦しみや憎しみは、抑える事は出来なかった。
憎むべき相手は修也である事も、皆も同じ気持ちであるのも理解しているはずが、それを納得出来ない自分が憎くて仕方ない。
「はぁ、」
だからこそ、今は1人になりたかった。
1人でそんな事に思考を巡らせながら歩いた先はーー
ーーいつもの、公園だった。
何故か、体が勝手に反応してしまうものなのだろうか。いつも何かに気づかせてくれ、閃きを与えてくれる場所。この場所がいつの間にか碧斗にとっての、救済の場となっていた。
風景を眺めながら想いにふける。
目の前で友人が殺されたのは、この世界では初めての事では無かったがしかし。改めてその現場に居合わせると、大きな喪失感に見舞われる。
この世界での死は、この世界からの退場であり、裏を返せば現実世界へ戻るための方法の一つなのだ。
それを理解しようやく、碧斗は気づいたようだ。
この最期は、進が幸せだろうが幸せでなかろうが関係無い。
ただ、生きていて欲しかったと。
自分よがりな、願望でしかない願いを、またもや進のためだと合理化した理由を必死に見つけ出しては弁護し、皆に押し付けていたのだ。心底、自分が嫌になる。
そのため、1人でいる事が得策なのだ。また誰かに何かを言われれば、感情のままに口走ってしまうからだ。
と、いうのに
「...1人にさせてくれって言っただろ?」
真っ暗な中、誰もいない公園の階段に座り、前を向いたまま、碧斗はふと声を上げる。
「...居るんだろ?樹音君」
居ない事を突き通そうとしたものの、間を開け放った碧斗の発言に、バツが悪そうに視線を落としながら樹音は立ち上がる。
「ご、ごめん、」
「いつからつけてた?...いや、最初からか。はぁ、あまり、そういう事はやらない方がいいぞ」
樹音の声に反応する様にして、碧斗も立ち上がり、花壇の裏に居る彼に振り向く。
その、碧斗の低く放った言葉に目を見開き、またもや目を逸らして樹音は放つ。
「ちがっ、碧斗君が、、心配だったから」
「心配?勝手に心配するな。俺らはもう仲間でも何でもないって言っただろ?」
またもや多くの時間を過ごし、命懸けで救った進の末路を思い返し、溢れ出した負の感情が、脳で考えるよりも前に放たれる。
「そんな簡単に。碧斗君に言われたからって、君との関係を終わらすつもりは無いよ」
だが、対する樹音は予想とは違い目つきを変え、力強く否定する。その姿に、碧斗は頭を掻き息を吐く。
「どうして俺なんだ?他にも居るだろ。争いを止めたいと思ってるのは俺だけじゃない。そういう人について行けばいい。俺みたいな、自分の感情で動いてしまう計画性のない人間に、こだわる必要は無いんだ」
碧斗は呆れたようにしながらも、同じく力強く返す。
「それなら、碧斗君はこれからどうするの?」
まるで碧斗の言葉を聞き流したかのように、樹音は割って入る。だが、その核心を突く発言に、一度碧斗は視線を泳がす。
「そんな事。お前に関係無いだろ、仲間でも無いんだから」
「...行く当ては、無いんだね」
取り繕う碧斗を見透かす様に、樹音は放つ。それに
「はっ、計画性無いって笑いに来たのか?」
と吐き捨てる。
だが、その手は震えていた。
進の死は、心の傷のみならず、碧斗の身の危険を察知した、本能的な面でも影響を与えていた。
祐之介の件から、人の死を見ていなかった碧斗は、改めて自身達が行おうとしている事のリスクの大きさや、危険度というものを理解し震えていた。
グラムの家以外の場所で、碧斗を受け入れてくれる場所なんてある訳が無い。
樹音の言う通り、行く当てが無かったのだ。
すると、ふと樹音は優しく息を吐いて、口を開く。
「碧斗君。だから、僕は君を心配して来たんだ。碧斗君にとっては仲間でも何でも無いんだろうけど、僕にとってはまだ、大切な存在だから」
ただ純粋に綺麗な言葉を発する樹音に、拳を握りしめた。
「だからなんで俺なんだ!?俺らのところに来たのも樹音君からだ。それに、俺は一度みんなを置いて戦いやみんなからも逃げてる。樹音君が辛い思いしてたのも気づかなかったし、この間もみんなに死を促したんだぞ?どうして俺なんだ。どうしてこんな奴なんだ?俺であるメリットなんて無いだろ!」
心の何処かで、羨ましかったのだろう。どんな時でも相手を考え、純粋な考え方の出来る樹音を。
だがそれと同時に、進が亡くなっても尚、顔色変えずにそれを続けられる彼が、憎く感じたのだ。
二つの感情で埋め尽くされながら、碧斗はただ吠える事しか出来なかった。
弱くて、子供だったのだ。
そんな姿を前に、樹音は悩む様な仕草をしたのち、俯き気味に覚悟を決め、顔を上げた。
その頭を上げた彼の顔は、まるで何かを訴えかける様な、真剣な表情をしていた。
すると樹音は、碧斗の隣までゆっくりと歩みを進め、同じ段差に腰を掛ける。その後、樹音は碧斗にも同じく座る様促し
「碧斗君。その、これは話すなって言われてた事だけど。碧斗君が納得出来ないなら意味ない」
と、そう前置きをし、「あの時」の進との会話を語り始めた。
☆
「碧斗を、頼む」
そんな短い頼みを、進はその場の大翔、樹音の2人に対し口にした。
「...そ、それは、どういう意味、?」
その、漠然とした発言に、樹音は問う。碧斗の事なんて、既に共に行動しているのだ。言われずとも気にかけるに決まっている。
だが、進はそれ以上、何かを言う事は無かった。
その様子に、大翔は一度息を吐いたのち、笑みを浮かべて力強く放つ。
「ああ、言われなくても。当たり前だ」
進は不安だったのだろう。大翔はマーストの時の事もあり、安心させる様に誓ってみせる。
と、進は少し視線を落とし表情を曇らせた後、躊躇いながら口を開く。
「その、碧斗には、言わないって約束してくれるか、?」
「え、」
「ど、どうした突然」
突然切り出されたそれに、2人は首を傾げたが、すぐに目つきを変えて頷く。
それに、進は何かに気づきハッとする。
そう、あんな事をした自分にこうして話しかけてくれる人物を疑っている事実に、気づいたのだ。
進はそんな自分に嫌気が刺しながらも、頷いてくれた皆に話し始める。
「碧斗は、この争いを終わらせてくれる」
「「っ」」
「それは、俺には絶対に出来ない事だ。俺なんかを頼るより、碧斗について行った方が意味がある」
「佐久間君だって、十分凄いよ。そんな、、自暴自棄にならないで」
進の声のトーンを落として零した言葉に、樹音は否定を口にするがしかし。対する大翔は、苛立った様子で詰め寄る。
「おい。聞き捨てならねぇな。俺らは、別に碧斗達について行けば得するとかそういう理由で行動してんじゃねーぞ」
「...フ」
「な、何笑ってんだよ」
怒りを表した表情で迫る大翔に、進は小さく微笑む。
「いや、それが聞けて安心したよ。...それと、ただ自暴自棄になって言ってるわけじゃ無い。本当の事なんだ」
「ど、どういう事?」
進は、ゆっくりと樹音に視線を移して続ける。
「碧斗は、確かに能力だけじゃ無く、心も弱いかもしれない。肝心な時に日和るし、肝が座ってないのは言うまでもないよ。でも、この世界に来て、最弱の能力を得たのに。その中でどうしたらみんなの力になれるか考えて、弱いなりに能力の特訓して、戦い以外でサポート出来ないかって文字の勉強までした。とてもだけど、俺には真似出来ない事だ」
思い出す様にして語る進に、無言のまま、ただただ小さく頷く2人。すると
「だから、あいつなら桐ヶ谷修也の秘密も、この争いの発端も、見つけられると思うんだ。碧斗の好奇心は、時にみんなを救う。俺は、そう信じてる。碧斗は頭が切れるし、それを確信にするために行動もする。...でも」
「でも、?」
進はそこまで言うと、一度下を向いて息をしたのち2人に向き直る。
「碧斗だけじゃ、きっと成し遂げられない。あいつは能力も弱いし、相手の事思ってるわりに、自分が傷つく事を恐れてる。誰だって、そういう弱い部分を持ってるんだ。碧斗がちょっと、そういう部分が目立ってるだけで」
進は小さく微笑み、目を逸らす。それに、2人は愛の籠った微笑みで「確かに」と呟くと、進は改めて告げる。
「だから、碧斗の事、よろしく頼むっ!確かに、俺はさっき碧斗がこの争いを終わらせてくれると言ったけど、本当はそうじゃ無い」
進はそれを放つと同時に頭を下げて、尚も続ける。
「みんな含めた、碧斗達。水篠ちゃんに相原さん。この家の異世界の方や、碧斗のお付きの人だった方。それに勿論、樹音と大翔も。みんなで、終戦に導いてくれると信じてる。だから、頼む。これは、ただ俺のわがままでしかないけど、碧斗を守ってやってくれ。みんなで集まれば、きっと終戦を迎えられる。誰一人として欠けてはいけないチームなんだ。これから、ウザいと感じる事も、離別したくもなるかもしれないけど、お互いに支え合って、体も、心も。守り合ってくれないか?」
きっと、進は何か思う事があるのだろう。あんな事を起こしてしまったからこそ、この争いの悲惨さや、人を急変させてしまうこの状況の恐ろしさを知っているのだ。既に自身の中に隠された感情を、表に出してしまったのだから。
すると、ふと我に帰ったのか、進は
「お、俺が言えた事じゃ無いよな、、悪い。ちょっと、お願いしたくなっちゃったんだ、」
と呟いた。
この世界がその様な残酷なものだから。それに気づいたからこその決断であり、願いだったのかもしれない。
だが、そんな事百も承知だった。こちらだって、この世界の恐ろしさくらいは理解している。
そのため、答えにそう時間は要さなかった。
それを既に心に留めていないで、こんな自身を危険に晒す様な行動を取っているわけがないと。
そう2人は顔を見合わせ微笑んだのち、「既にそれを目指しているさ」と頷く2人に、進は泣きそうな表情で感謝を呟くのだった。
☆
「そう、、言ってたのか、」
全てを話し終わった樹音に、碧斗は小さく零す。
「あの時は、どうして突然そんな話をするのか分からなかったけど、既にこの覚悟を決めてたからだったんだね、、佐久間君は、きっと最後くらい役に立って終わりたかったんだと思う。その選択肢しか思い浮かばない程に、精神的に追い込まれてたのかもしれないね」
樹音は碧斗の呟きに視線を落として告げると、彼は「そうか」とだけ放ち、息を吐いた。
それから、碧斗は何も発さなかった。落ち着くのを待っているのだろうか、何か考えているのだろうか。はたまた、情報を整理しているのだろうか。
理由は定かでは無かったが、今は話しかけるべきでは無いと、樹音はただただ目の前に広がる、綺麗な星が照らす街と夜空を眺めていた。
顔は、見ずに話した。いや、見れなかったのだ。
碧斗には告げるべき内容では無いと。樹音も理解していたからだ。
だが、対する碧斗は深呼吸をしたのち、同じく夜空を見上げる。
「...すまなかった。そんな話をしてたのに、、俺は、自分勝手な事を、、俺が強ければ、また違う未来があったのかな」
「そ、そんなっ!碧斗君を責めるために話したんじゃ無いよ!佐久間君はそんな大それた事言ってたけど、強要しようとは、、一つも、」
ぼんやりと遠い目をしながら呟く碧斗に、慌てて樹音は手を振る。それに、碧斗は僅かに息を漏らす。
「...いいんだ。それよりも、、分かってたんだ」
「え」
「樹音君も、大翔君も。進との関係を大切に思ってくれてる事はとっくに。俺と水篠さんを、戦わせないために逃して、彼を止めようとした時から、ずっと。分かってたのに、、俺は、」
歯嚙みして、拳を握りしめる。
樹音は現世での出来事もあり、その様な精神状況の人の考え方を、少なくとも自身よりは分かっているだろう。だからこそ、進の考えを尊重したのだ、と。碧斗はその理解はしていた。
だが、今でも尚樹音達の顔を見れば、進を置いて行った事実に憤りを感じてしまうだろう。だからこそ、視線は空に向いたままだった。
「仕方ないよ。それくらい、大切だった証だよ。苦しい時は、お互い様だ」
同じく空を向いたまま返す樹音に、碧斗はいつも皆に甘えている自分に苛立ちを覚える。お互い様と言いつつ、自分ばかりではないかと。
だが、それでもやはり心の何処かで考えてしまう。
ーあの時、進のところに直ぐに戻ってれば、、こんな事に、ならなかったのかなー
考えても無駄な事ばかりが脳を過り、またもや怒りを感じる。
だが、それを思い返すと同時。進の言葉が。
声が、脳内に響く。
『碧斗も、俺の事を信じてくれ。俺の選択が、正しかったと、証明してくれ』
そうだ。進は、こんな事を望んでるのでは無い。
絶対に、命を張ってくれた進の犠牲を無駄にしてはいけない。彼に。その行動に、意味があったと。
彼にも、残された者達にも、理解させなきゃいけないんだ。
そう考えを改め、碧斗は。
樹音の方へと、視線を向ける。
「ごめん、俺1人が辛い様な事ばかり考えてしまった。樹音君もっ、、辛い時は、無理せず言ってくれ、、お互いに支え合って守り合う。それが、進の願いでもあるんだ」
碧斗の真剣な表情に、樹音も空に向けていた視線を戻し、優しい笑みで頷く。と、碧斗は目に涙を浮かべ、「でも」と続ける。
「ごめん、、今だけは、、わがままで、いさせてくれ、」
そう呟いて俯き、涙を流す碧斗の背中を。樹音はただ手を添え、優しく摩るのだった。
☆
「おいおいおいおいっ!おい!」
貧乏揺すりをしながら放ったと思った次の瞬間、赤髪の男は目の前の椅子を蹴り倒した。
「クソッ!クソがっ!あの野郎、、あんなチート能力持ってるくせにあっさり負けやがってうぜぇなぁ」
「...佐久間進って奴の事か」
王城のとある一室に、苛立ちを見せるSに、変わらず黒髪の男子は自身の作業を行いながら小さく呟いた。
「当てが外れたな。そうカッカすんなよ」
棚や机の引き出しに詰め込まれた書類に目を通しながら、黒髪の男子は興味がなさそうに告げる。
それに、尚一層苛立ちを感じながらも、Sはそれを抑えて息を吐く。
「はぁ、、ま、勝手に死んでくれたし、楽ではあったけどよ。労力と比例しねぇよこんなんじゃ」
頭に手をやり、息を吐く。
ーやっぱ、あいつ出すしかねぇかなぁ。もう、駒はそれしか居ないわけだしー
と、Sはそう考えた。次の瞬間
まるでその心境が聞こえていたかの如くタイミングで、その部屋の扉が開かれる。
「お」
目を僅かに大きくして声を漏らすSに、その人物は部屋に足を踏み込む。
「やあやあ。丁度君を呼びに行こうと思ったんだよ」
と、Sは僅かに微笑んでそう放つと、少し間を開けて続ける。
「やっと君の出番だ。思う存分楽しんでこい。....海山智樹」
そう呼ばれた、浅く、ほんのり金色がかった髪色の、天然パーマが混じった男子は、人である事を忘れたかの様な形相で、ニヤリと笑みを浮かべた。
「おもしろい事、、やっと出来るのかぁ、もう自分は飽きちゃったからね。嬉しいよ」




