第0.5章 紹
話を始める前に、題名の二人の紹介をしよう。この話は、主に僕視点で進んでいくが、彼女の視点にも移り変わっていく。それは彼女から聞いた本当の気持ちかもしれないし、ただ僕が推測で書いたことかもしれないが、まあどっちでもいいことだろう。とにかくこの話は実話に基づく話である。
佐渡旬 さど しゅん
共働きの両親から一人っ子で生まれ、特にこれといった反抗期もなく、大波なく育った平凡だけどちょっと変わった男だ。両親から大きな愛情を受けていたせいか、自分も大きな愛情をみんなに捧げたいんだという付き合うと面倒くさいタイプ。小学校の先生5年目で順調に仕事を進めているところだ。
花苗櫻子 かなえ さくらこ
姉と本人の二人姉妹。こちらも両親から大きな愛情を受けて育ってきた。心配性でなにかと慎重に行動するのだが、ネガティブかと思いきや、けっこうポジティブ。というか天然。というか楽天家。今年度から小学校の先生となり、血気盛んに仕事に取り組んでいるところだ。
さて、どうしようもないこの二人のどうしようもない日常がどのように始まりどように終わるのか、どうしようもない気持ちで見ていくとしよう。