手伝い
服部先輩の手伝いの為に、私達は服部先輩の家に集合した。
当然私に二年生の勉強は分からないので、持ってきたラノベを読みながら、話を聞いている。
「じゃあまず、世界史から行くぞ~」
優先輩と服部先輩が向き合いながら、世界史の勉強を始めた。
「第一問! エジプト文明で使われていた文字は?」
「甲骨文字!!」
「神聖文字だぞ・・・・・・?」
「第二問! エジプトの王を何と言う?」
「ポセイドン!!」
「ファラオ! 次!」
ぜ、絶望的だなおい・・・・・・。
「第三問! アッシリアの話だ。誰から製鉄技術を学んだ?」
「ま、まさこわかんないよ~」
某アイドルアニメのキャラのようなポーズをしながら姉さんが言う。勿論元ネタは承知している。
「ヒッタイトな・・・・・・? 次。
アケメネス朝ペルシアの三代目の王は?」
「アケメネス朝って何~?」
そもそもそこからかよッ!!
「無視しよう。ダレイオス一世な。OK?
次、アケメネス朝ペルシアの宗教は?」
「ゾロ〇ーク教」
それはポ〇モンやろ。
「ゾロアスター教な。何神教だ?」
「二神教」
「やっと正解か~」
うん。だね。マジで思うわ。
◇◇◇
そしてその日から二日後の土曜日。
追試を受けて帰ってきた服部先輩が、結果を見せてきた。
結果は、全教科八十点以上だ。
「一回目でそれだけ取って下さいよォォ!!」
私のツッコミに対し、優先輩が言う。
「正子は昔から、集中すれば意外と出来る子だから。本当はやる気さえあれば何でも出来るんだけど、本人はやりたいことしかやらない子だから、宝の持ち腐れって奴だね・・・・・・」
ホクホク顔でバッグにテスト用紙を仕舞い、先輩が言う。
「さあ皆、練習やるよ!」
「おー!!」
「やりましょう!」
「うん!」
私も続けて言う。
「はい!!」