チーム名
土曜日。
あの日の私の一喝によって、練習は再開された。
六月に向けて新曲作り、そしてその新曲の踊りの振り付けの最中だ。
休憩時間中の時の事だ。
「そういえば服部先輩」
「ん~?」
昼ご飯の後故か、眠そうな顔で返事する。
「このアイドルにチーム名ってあるんですか?」
「・・・・・・」
黙った!?
何か変な事聞いたか私!?
「ない」
「え、ぇぇぇぇ・・・・・・。去年はどうしてたんですか?」
「去年は普通に『〇×女子高校スクールアイドル部』でやってた」
それでいいのか・・・・・・。
「チーム名考えるって難しいんだよね。まあこれはこれでいいんじゃないかなぁ?」
「だったら、今日考えませんか!?」
「「「「え!?」」」」
私の提案を聞いた四人が、異口同音で驚いた。
「んで、チーム名決めるにしても、どういう風にするんだ?」
足を組みながら、服部先輩は私に訊く。
「そこなんですよねぇ。出来れば格好いいチーム名がいいですよね。
A〇B48とかも〇クロ、あとはμ〇みたいな感じで」
「〇KBともも〇ロは分かるが、最後のはなんだ?」
あらラブ〇イブ知らないのねこの先輩。因みに私はμ〇だとエ〇ーチカが好き。
「まあいいです。それより先輩、このチームの特徴ってなんだと思います?」
「んー、なんだろーなぁ。
こうして見ると個性的な面子だよねぇ」
個性、個性ねぇ。
個性的故に統一感が無いから、もしかしたらチーム全体の特徴でチーム名を付けるのは難しいかも知れないなあ。
私は少し考えてから、服部先輩に言う。
「ではチーム名全体の特徴じゃなくて、このチームが住んでいる所の特徴とかでどうでしょう?」
「ここの特徴? まあ調べによるとこの県でスクールアイドル部があるのはここだけだから、それなら被る心配は無いけど、何にするの?」
確か滋賀県の県花は石楠花。
だが石楠花をそのままチーム名にするのは難しいから英語にすると・・・・・・
「Rhododendron! Rhododendronはどうでしょう!?」
「Rhododendron?」
「英語で石楠花を意味する単語ですよ。この県じゃ石楠花が県花。そして、この県にスクールアイドルは私達だけ。つまり滋賀県の石楠花になるんですよ! 私達が!」
「おおおおおおお!」
「良い名前だな! だろ道女!」
「は、はぃぃぃ! そう思います!」
「私達に相応しい、よい名前だと思いますよ」
先輩達も賛成してくれたようだ。
「それじゃあ、チーム名が決まった所で!」
私達は円陣を組み。
「Rhododendron、始動!」
こうして、〇×女子高校スクールアイドル部は『Rhododendron』というチーム名が付いたのだ。
松野心夜です! さて、やっとチーム名が決まったのでこの話を作りました。
本当は伏せ字とか使いたくなかったけど、やっぱ浅井三姉妹の方でもやってしまっているからか、ついやってしまいました。
さて次回から、スクールアイドル部『Rhododendron』として新たなスタートを切るわけですが、皆さん応援よろしくお願いします!