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今日からアイドルを始めたい!  作者: 心夜@カクヨムに移行
第十一章 四月編 帰還、そして新たなスタート!
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部員との交流 真宙編パート一

休みの日。

 私は自分の家の近所にある、噴水がある公園で待機していた。

 理由は単純で、今日は部員の一人たる雪空真宙と待ち合わせをしているからだ。

「服部先輩とかみたいな感じで、良い感じで会話をしよう」

 私は、今は亡き服部先輩のように、コミュ力は高くない。

 この前空良を勧誘した時も、緊張しっぱなしだった。

 あれから、空良は私が少し上手くなったらもう一度勝負していたいと言っていた為、オンラインチェスでたまに遊んでいたりする。

 

 さて、十時頃のこと。

 アッシュブラウンの髪と、同色の瞳を持つ童顔の少女――――雪空真宙が駆け足で公園内に入って来た。

「寿奈先輩、待ちました?」

「ちょっとだけね。じゃあ行こう」

 

 まず、私達はカラオケに向かった。

「おー、カラオケなんて初めて来ました~」

 目を輝かせながら、おっとりとした声で言う真宙。

 部屋に入ってすぐに、マイクをとり、タブレット型の端末で曲を検索しだした。

「思えば、私もカラオケは去年初めて行ったっけ・・・・・・」

 リズム感を鍛える為の特訓で、去年初めてカラオケに行ったことを思い出しながら、席に座る。

 真宙も選曲を終えたようで、満面の笑みで私に端末を渡す。

 さて、私はどの曲にしようかな?

 

◇◇◇

 

 カラオケで二十曲くらい歌い、そのまま私達はカフェにやってきた。

 取り敢えず私はサンドイッチとココアを注文し、真宙はパフェを注文していた。

「そう言えば聞きたいんだけどさ、千尋さんって東京住まいだよね?

ということは、わざわざ遠い滋賀まで入学の為に来た感じなの?」

「そうですね。何というか、お姉ちゃんより上のアイドルになりたくて、両親にも土下座して行かせてもらいました。

でも、それ以来家には帰ってなくて、お姉ちゃんの顔半ば忘れかけてます」

 確かにあったなそういうの。

 私もブラジルから家に戻ったとき、あれこの先生だれだっけとかよくあったし。

「千尋さんとは会いたくないの?」

「卒業まで、会わないつもりです」

「それは、何で?」

 真宙は俯いた。

 そして、何も答えない。

「分かった。誰にでも言えないことなんて沢山あるし」

「なんか、すみません・・・・・・」

「大丈夫! さて、次はどこ行く?」

 

 よくある、姉を超える為にあえて姉に会わないという展開だろう。

 これから彼女が、どう成長し、どんなアイドルになるのか。

 私は楽しみだった。


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