冬季大会
私は、自分で決めた通りに。
芽衣を警察に届け出ず、そのまま冬季大会に臨んだ。
もう見るのは四度目になる、ライブドーム。
そして入口の近くには、先輩を殺した芽衣。
彼女は、私に向かって笑っているように見えた。
そして、控え室。
ここに来る途中、『Rabbitear Iris』にも会った。
雪空は、先輩の死を知っても、表情を崩さなかった。
いや。あの表情は、感情を殺しているようにも見えた。
私も、今日は全力を尽くさねばならない。
私達の出番は、『フュルスティンズ』の前。
今の私に、歌う事など出来るのだろうかと不安になるが。
やるしかない、と心に呪文を唱え。
遂に、自分達の出番がやってきた。
このライブ――――。
服部先輩が、命を賭して用意してくれたこの状況。
芽衣の目を覚ましたい。その一心で、私は練習をしてきた。
服部先輩も、私の個人練習に付き合ってくれた。
服部先輩は、私をこの世界に連れてきてくれた。
この世界の楽しさを教えてくれた。
勝つことより、楽しむことの大事さを教えてくれた。
そんな服部先輩が中心となって、私達四人は今まで頑張ってきた。
そして忘れてはならない事。
それは、今回が琴美先輩の最後のライブという事。
琴美先輩を、笑顔で卒業させてあげたい。
このライブで、皆の想いを。
「叶えるッ!」
◇◇◇
『遺志を託して』作詞 松野心夜 歌 Rhododendron
(杉谷寿奈 風魔琴実 百地優 伊賀崎道女)
何事にも 終わりはある
僕たちの 物語はここで終わる
それでも 想いを終わらせない為に
キミ達に 遺志を託したい
僕たちの遺志は 終わらせない
永遠に 終わらない
確実に 次に引き継いで行くんだ
託されるのが 辛いかもね
僕たちも 託されるのは大変だった
それでも 想いを終わらせたくない
その次へ 遺志を託したい
僕たちの遺志は 続いていく
永遠に 終わらない
確実に 次に引き継いで行くんだ
僕たちの遺志は 終わらせない
永遠に 終わらない
確実に 次に引き継いで行くんだ




