表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
今日からアイドルを始めたい!  作者: 心夜@カクヨムに移行
第五章 八月編 合宿編!
21/168

合宿 その四

少々焦げてしまったカレーライスを食べ(だがカレー自体は絶品だった)、近くの銭湯で温まってから、再び部室にて。

 私達は就寝準備をしていた。

「さてと、誰がどこの隣に寝るんだ?」

 優先輩は道女先輩にひしと抱き付きながら言う。

 多分これは確定だろう。

「琴美も来いよ」

「ですね。では、杉谷さんは服部さんと一緒ですかね」

「うん。寿奈、一緒に寝よ!」

「はい!」

 

◇◇◇

 

 布団を敷き終わり、電気を消す。

 そのまま、目を閉じた。

「おやすみなさい・・・・・・」

 

「ねえ寿奈、起きてる?」

 服部先輩の声。眠れないのだろうか?

「・・・・・・はい」

「ちゃんと寝た方がいいですよ? 明日も厳しい練習が待っていますから、寿奈さんも服部さんも早く寝てください」

 琴美先輩に言われ、「はーい」と返事し目を閉じる。

 今度こそ眠ろう、としたが。

「ぐおおおおおおおおおー。ぐおおおおおおおおおおー」

 誰だ鼾うるさい奴は。

 それは服部先輩と琴美先輩も思ったようで、全員がそいつを凝視した。

 優先輩だ。

「うるさいわ!」

 服部先輩がそれに向かって、枕を投げつける。

「チーザスッ!」と意味不明な叫び声をあげながら、優先輩が起きる。

「んだよォ・・・・・・」

「鼾うるさいよ優! 大体毎回全員で寝る時眠れないの優が鼾うるさいからだからね!」

 優先輩は話を聞かず枕を持つ、振りかぶって服部先輩に投げる。

「あんたねーッ! 仕返しィ!」

 二人で枕投げを開始する先輩。

 何故かわからないが次に、私の頬にも枕が激突した。

「ぐほぁッ! 琴美先輩ですね?」

 私はまず枕を宙に蹴り上げてから、自分の力でオーバーヘッドキックで、枕を蹴り飛ばす。

 琴美先輩の顔面に激突する。

「流石元サッカー選手・・・・・・見事ですね!」

 先輩が投げ返してきた枕を、足で受け取り呟く。

「元じゃなく、今もやってますよ!」

 枕は柔らかすぎてドリブルは出来ないが、シュートとパスは出来る。

「優先輩!」

 優先輩にパスを出す。先輩も足で受け取ってから、服部先輩にシュート。

 そして枕投げ合戦が始まり、テンションが上がっていたその時だ。

「あの~、皆~?」

 今まで寝ていた筈の、道女先輩の声。だが彼女の声の響きは、少々怖い。

 虫けらを駆逐する怪人のような形相で、こちらを向かず下を向き、ダラーンと近づく道女先輩。

「まさか・・・・・・全軍、道女を枕で撃退せよ!」

 服部先輩も怯えながら言う。

 言われた通り、私は得意のオーバーヘッドキックで枕を道女先輩にシュートする。

 他の先輩もそれに続きシュートするが、道女先輩はそれをすべてキャッチした。

「な、何ッ!」

 そして全員の前に立ち、枕を置いてから道女先輩は一瞬で私達に近づき。

「ねえ皆さん? お仕置きしてほしい?

寝る前に、ふざけちゃダメでしょ?」

 その態度に、私を含めた全員が凍りつく。それは三年生の琴美先輩も例外ではない。

「「「「は、はい・・・・・・」」」」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
https://ncode.syosetu.com/n1678eb/ 小説家になろう 勝手にランキング
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ