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今日からアイドルを始めたい!  作者: 心夜@カクヨムに移行
第四章 七月編 早めの夏季大会!
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リズム感

六月の大会が終わり、私達『Rhododendron(ロードデンドロン)』は七月の後半にある夏季大会に向けて準備が進んでいた。

 いつもの練習のその途中のこと。

「寿奈、ストップ」

 服部先輩に呼び止められ、私は踊りを止める。

「どうしたんです?」

「メトロノームで確認してたんだけど、1テンポ遅れてるわ」

「え!?」

 私は小さな声で驚いた。

 六月の大会の時も、特にそのようなことを言われていない。

「んー、ショックを受けないで聞いてね寿奈。あんた、前からテンポが遅れている事が何度もあったわ」

「それ言って下さいよー!!」

「んー、動き自体は完璧だし、寿奈が入ったことによって寿奈がアクロバットな動きをやってくれたから色々出来るようになったんだけど、リズムがいまいちでねぇ・・・・・・」

 え、ええ・・・・・・。

 私はがっくりする。

「というか、そこまで動きしてました・・・・・・?」

「ええ。優より凄かったわ・・・・・・」

 私がやったの昔習っていた体操の技とマット競技の技の応用だけど・・・・・・。

 それでも一部宙を舞う技もあるが、大したものではない。

「だから君には、次にリズム感を鍛えて貰うわ」

 

 そう言って服部先輩と来たのは、カラオケだ。

「まず、歌が走り気味な点があるから。寿奈には何曲から歌って貰うわ。勿論、交互に私も歌うわ」

 私はマイクを取り出し、曲ナビでボカロ曲の一つを選択し、決定をクリック。

 曲を予約しましたの表示と曲名が、テレビ画面に表示される。

 その数秒後、曲と歌詞が表示され、私は歌い出す。

「どうもこんにちは君の~♪」

 

 私と先輩合わせて、二時間で二十曲歌った。

 先輩は九十点が多かったが、私は八十点、酷い奴だと六十点がくらいだ。原因はリズム感によるものが多く、先輩は言う。

「要特訓点が分かったね。じゃあ次行こう」

 

 次にやってきたのは、私がよく行っているゲームセンターだ。

 お気に入りの2D格闘ゲームを通り過ぎると、服部先輩は太鼓のゲームの前に止まり言う。

「次はこれのHARDでフルコンボをして貰うわ」

「え・・・・・・ええッ!!」

 リズムゲーはあまり得意ではなく、NORMALだとフルコンを取ったことが一度もない。

「まあ、まずはやってみてよ!」

 先輩がお金を投入すると、曲選択画面に入り、HARDの好きな曲を選択した。

 

 数分後。

「やっぱり無理です・・・・・・」

 太鼓のキャラがフルコンボ!!と言うことはなく、譜面が終了した。

「まあでも、ここからだよ! もう一度!」

 服部先輩は、次のお金を投入する。

 

 ゲームを始めて、三十分。

『フルコンボ!!』と太鼓キャラの音声。

「よっしゃああ!! やりましたね先輩!」

「うん・・・・・・そうだね・・・・・・」

 何故か生気を失った顔で先輩が呟く。

「ん? どうしたんですか先輩」

「実は、もう財布に一円も入ってない・・・・・・」

 お疲れさまです・・・・・・色んな意味で。


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