表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
今日からアイドルを始めたい!  作者: 心夜@カクヨムに移行
第三章 六月編 春季大会!
11/168

大会 その二

夜十一時となり、先輩達はとっくに就寝していたが。

 私は眠ることが出来ずに、ベランダで夜空を眺めていた。

 東京に行くことは初めてではないが、日帰りが多く、こうしてまともに東京の夜空を見たのは初めてだ。

 東京の空は、私が毎晩見ている滋賀の空とは全然違う。

 特に、星の色が。

 こんな凄い街で、アイドルの大会に出場する――。二ヶ月前の、サッカー一筋だった私なら考えられなかったことだ。

 しかも私は、部の、グループの希望として服部先輩に選ばれた。

 それを意識すると、まだまだ不安だらけだ。

 ――本当に、私に出来るのかな?

「眠れないの?」

 不意に、後ろから声が聞こえた。服部先輩の声だ。

 その声の方向に振り向いて、私は言う。

「はい・・・・・・。こんな大会に出るなんて、前の私じゃ考えられませんでしたし。

初めての経験なので」

 先輩は少し歩いてから、両肘を鉄柵に乗せる。

「私もそうだったよ。スクールアイドル部やりたいって言い出したのは私なのに、そんな私が一番緊張してて・・・・・・。

でも、緊張しているのは私だけじゃない。皆そうなんだって思ったら、いつの間にかそんな気持ちはどっかに消えてた。

だから、大丈夫だよ」

「先輩・・・・・・。ありがとうございます!」

 服部先輩は、いつもどこか抜けている所があって、先輩としてダメな部分も数多く持っているけど・・・・・・。

 でも、どこか安心出来る。

「いつか後輩がやってきて、同じ境遇になっていたら、今度は寿奈がその子に言ってあげてね」

「はい!」

 私の返事と同時に。

 夜空が明るくなり始め、お日様が昇った。

「さーて、まだ四時くらいだし、ちょっとだけ休もう?」

「そうですね!」

 ベランダから部屋に戻り、少し横になった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
https://ncode.syosetu.com/n1678eb/ 小説家になろう 勝手にランキング
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ