第五章 登場人物紹介
・天月伊織
かつて仲間に裏切られた、伝説の勇者"英雄アマツ"。
三十年後の未来に召喚され、自身を裏切った者達へ復讐を誓う。
他称、恋愛大勇者。
恋愛経験はあるが、復讐心に灼かれて甘い記憶の大半が摩耗してしまっている。
三十年前にとある女性に恋心を抱いていたが、今は強烈な憎悪へと変化。
これ以上ない復讐方法を実現させるため、実験中。
【英雄再現】の多様により、髪に灰髪が混ざりつつある。
時折、ブチブチとエルフィに抜かれてキレる。
オリヴィアの"洗脳魔術"を自分なりにアレンジし、"魔智掌握"へ昇華。
記憶の改竄、命令の刷り込み、五感の調整が出来るようになった。
ただし、相手の魔力を低くし、抵抗出来ない状態でなければ十全に効力を発揮することが出来ない。
頭:なし
右腕:強魔の指輪
左腕:防魔の腕輪
胴部:紅蓮の鎧
脚部:蒼碧の靴
武器:翡翠の太刀
使用魔術:魔毀封殺、魔技簒奪、魔撃反射、魔智掌握
心象魔術:【英雄再現】
・エルフィスザーク・ギルデガルド
元魔王。
オルテギアによって部下を皆殺しにされ、自身も体を五つに切り分けられて封印されてしまう。
部位は『頭』『両腕』『両足』『胴体』『心臓』で分けられている。
現在は『頭』と『両腕』『両足』を取り戻した。
自称、恋愛大魔王。
過去にとある男女の恋愛模様を見ており、もどかしい恋や悲恋が許せない。
現実はそう上手く行かないと理解しながらも、恋する者は報われるべしと考える恋愛脳。
さり気なく伊織の恋愛遍歴を聞き出そうとしているが、今のところすべて躱されてしまっている。
頭:なし
右腕:蜂蜜で煮た林檎入りパン
左腕:トロトロのチーズ入りパン
胴部:黒のドレス
脚部:黒のブーツ
武器:なし
使用魔術:魔王眼、魔王腕、魔王脚
―教国―
・マルクス・ピエトロ・サンダルフォン
聖堂騎士団・二番隊隊長。
三十年前は四番隊に所属しており、ジョージとリリーの部下だった。
彼らとの付き合いは、現在にまで続いている。
自己中心かつ、徹底した利己主義者。
自分が得をすることしか考えておらず、その為には平気で他者を踏みにじる。
亜人を排斥していたのは、自分が『気に食わない』からである。
人間であろうと、気に食わなければ容易く殺害に踏み込む。
ただし、自分の手は汚さず、他人を利用するのが常。
一番隊の隊長となり、騎士団、そしてメルト教団を私物にすることを企んでいた。
キリエとの婚約は、その為の布石かつ、自身の性欲を満たすためである。
大量の女性を媚薬や違法薬物によって良いように扱い、廃人にまで追い込んでいる。
隊長の座に就いているだけあって、その実力は本物。
特に体術を得意にしており、無手の状態でも高い実力を誇る。
ただし、コネや賄賂などで成り上がってきた為、他の隊長よりも素の実力は一歩劣る。
マルクスは自身の力に限界を感じ、ジョージ達を使って英雄の力を取り込むことにした。
"魔技簒奪"をモチーフにしたアマツの力を体に埋め込み、擬似的な"魔技簒奪"の使用を可能とする。
さらにワームを生成し、手足の代わりにすることも可能。
時間をかければ、通常の倍以上のワームを作り出すことも出来る。
大きな傷を負ったり、魔力の消耗が激しいと力が制御出来なくなる。
限界を超えると全身の肉体がワームへ変貌してしまうというリスクがある。
頭:なし
右腕:聖堂騎士の籠手
左腕:聖堂騎士の籠手
胴部:聖堂騎士の蒼鎧
脚部:聖堂騎士の具足
武器:貪剣・夢楽
使用魔術:偽・魔技簒奪、ワーム創造
・キリエ・ウルスラ・エイヴェルン
メルト教団所属。
メルトの奇跡を再現する、"聖唱魔術"の使い手。
また、レオの幼馴染である。
両親がメルト教団に所属しており、彼らの立場を固める為に利用されている。
かつては気の強い性格で、レオが前を踏み出すきっかけを作った人物。
自業自得で魔物に襲われた一件以降、助けてくれたレオに惚れた。
両親の出世欲のせいで何度も危険に晒され、その度にレオに助けられている。
徐々に『自分はレオの足を引っ張っている』と焦り、オドオドするようになってしまった。
そこをマルクスに狙われ、彼と婚約してしまうことになる。
マルクスとの一件で、守られるだけでなく、レオを守ることの出来る女になると決意。
かつての性格を取り戻す。
同時に自身を利用しようとする両親へ、自分の意見をぶつけ、言いなりになるのをやめた。
頭:祈りのネックレス
右腕:なし
左腕:なし
胴部:教団服
脚部:なし
武器:なし
使用魔術:聖唱魔術
・レオ・ウィリアム・ディスフレンダー
聖堂騎士団・二番隊副隊長。
マルクスの悪事が露見したことで、その後二番隊隊長の座に就くことになる。
体術、剣術、魔術、騎士として重要な才能をすべて兼ね備えた若き天才。
同時に、夢を叶える為にならば、どんな苦行でも乗り越えられる精神力を持った、努力の天才でもある。
幼少期に抱いた理想を胸に、レオは心象魔術にまで到達した。
魔術よりも剣術を得意としている。
魔力量も常人の二倍程度。
心象魔術に到達出来たのは、心象魔術の効果が発動にそれほど魔力を消費しないため。
また、発動に詠唱を必要としているためである。
幼少期、レオは臆病な子供だった。
臆病故に前に踏み出せず、孤立してしまう。
それを助けてくれたのが、キリエだった。
ある一件から、レオは聖堂騎士団に強く憧れることになる。
どんな敵でも倒し、大切な人を守れる――そんな、無敵な騎士に。
「――その鎧は如何なる攻撃をも弾く」
「――その剣は如何なる敵をも断つ」
「守りたい場所があるから。守りたい人がいるから」
「我らは決して、屈することはない」
「故に、我らは――」
「――【無敵の騎士団】」
レオの誇る心象魔術の効果は、仲間への力の譲渡、もしくは受領。
筋力や敏捷力、魔力などといったあらゆる"力"を受け渡し出来る。
有効範囲と発動可能時間が存在するが、団体行動を常にする騎士にとって、絶大な効果を持つ。
頭:決意のネックレス
右腕:小さな指輪
左腕:聖堂騎士の籠手
胴部:聖堂騎士の蒼鎧
脚部:聖堂騎士の具足
武器:使い込まれた騎士剣
使用魔術:身体強化全般
心象魔術:【無敵の騎士団】
明日、5/28に私のもう一つの小説『嫌われ剣士の異世界転生記』が発売されます。再臨勇者の宣伝もチロッと乗っていますので、よろしくお願いします!




